マツダ、今期は最終赤字900億円・無配に 4—6月期も過去最大の赤字
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テスラが前年同期比で売上5%減ということだったので、日本メーカーは20-30%減かと思っていましたが、マツダの売上は50%減という大きなマイナスとなりました。
マツダは、666億円の純損失の補填と当面の運転資金として短期1000億円、長期3000億円の借入を行なっていますので、当面のキャッシュショートは免れそうです。
それにしても、他の国内自動車メーカーも同程度なのでしょうか?トヨタの決算が8月頭にありますので、それを待つしかありません。マツダの決算短信上は、会計上のコロナ影響が2点示されています。どちらも業績が悪化すると、会計上は弱り目に祟り目で、悪い評価を迫られます。
●特別損失として、新型コロナウイルス感染症による操業停止に伴う損失204億円。
→工場の操業が停止又は低下すると、製造固定費影響で原価が過大になります。(極端な例で、通常1,000個生産できる能力があり、変動費2,000円、固定費8,000円で、1個あたり10円の原価だったのに、操業低下で10個しか生産できず、固定費影響で1個あたり802円の原価過大になってしまう状況)
会計上、製造固定費を過大に在庫として資産認識してはならず、費用として認識する必要があります(在庫という資産にどう考えても回収できない損失を含めることで一時的にPLを良く見せるのはアウト)。
●新型コロナ影響に伴う、繰延税金資産の回収可能性の見直し
→以下の追加情報を見ると、繰延税金の見直しにより、税金費用増に効いているようです。
(追加情報)
(新型コロナウイルス感染症の会計上の見積りに与える重要な影響について)
新型コロナウイルス感染拡大の影響については、工場の操業停止で生産を調整する一方、各市場の販売が 徐々に回復したことで、国内の工場では7月以降一部の工場を除き2直操業を再開し、7月27日からは全ての 工場で通常操業に戻っております。引き続き、新型コロナウイルスの感染拡大の状況を踏まえ、慎重かつ柔軟に対応していきます。
繰延税金資産の回収可能性について、当社は前連結会計年度と同様に、当連結会計年度の一定期間にわたり、新型コロナウイルス感染拡大の影響が継続するとの仮定のもと、回収可能性の判断を行っております。
なお、現時点における販売の状況等を踏まえ検討を行った結果、繰延税金資産の回収可能性について見直しを行っております。今後の感染状況等が変化した場合には、当社グループの連結財務諸表に影響を与える可能性があります。
●決算短信
https://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/investors/library/result/files/ren20200731_j.pdf