【読書】テクノロジーが創る、すごい「近未来」を見てみよう
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未来に何が起きるかを予測するのは比較的簡単。それが「いつ」起きるかを予想するのが難しい。
40年前のこういう本では、人類はとっくに月面に都市を築き火星に足跡を残しているはずでした。核融合発電でエネルギー問題は過去のものになり、超音速旅客機で東京とLAを3時間で飛べるはずでした。
40年前と比べてこれらの分野で進歩がないわけでは全くありません。ただ、いかに技術の進歩は気まぐれで予想が難しいか、ということです。
たとえば月面都市。いつかは必ずできるでしょう。それがいつか。僕は、10年以上、数百年以内だと思っています。それだけの不確定性があります。システムは主に3つのパートからなります.1)外界の情報をセンシングするセンサ,2)その内容を元に信号処理をしたり制御方針を決定したりするプロセッサ,3)外部に働きかけるアクチュエータ,あるいはディスプレイ です.
記事の途中で,これからセンシングに着目,と書かれていましたが,これは正にその通りで,例えば昨今VRが流行しているのは,もちろんディスプレイ技術の向上もありますが,それ以上に頭部の姿勢を正確にトラッキングするセンシング技術に依る部分がかなり大きいと感じています.
一方で,昨今のセンシングは外界との接点であるセンサの技術というよりも,その後段のプロセッシングの部分まで込みの技術です.機械学習技術の発展により,センサで捉えられた漠とした情報が何なのかを認識する,プロセッシングの部分の向上がめざましく,それと一体で進展しているという状態です.なので,機械学習,人工知能,AIと言ったキーワードで括られる分野の発展が,そのままセンシングの発展に繋がっているというそんな状況です.
この技術が進めば,例えばスマートスピーカーのウェイクワードなどは当然不要になるため,どんどん技術が人の目から見えなくなっていくだろうと思います.IoTが進展すると,もはや人はIoTのことを気にしなくなるということです.
これが2060年の話になるのか,もっと早いのか,そのあたりは興味があるところですが,30年前はWindows95もまだ出ておらず,インターネットも普及していない時代だったことを考えると,想像で語るのはなかなか難しい距離感ですね.