20年度成長率、マイナス4%台半ば 政府見通し
コメント
注目のコメント
欧米と比べ死者数が少なく活動制限が緩いうえ、一般会計と財投を併せてGDPの18%(比較:米国12%、英国10%、ドイツ8%、フランス4%)に及ぶ巨額の景気対策を施したうえでなお、2020年度がマイナス4%台半ばの落ち込みで2021年度の戻りもプラス3%台半ばということですか・・・ これでも民間や日銀、IMFといたところの予測と比べると20年度の落ち込みも21年度の戻りもかなり甘い見通しです。流石に20年度の落ち込みこそ米欧諸国に比べ小さめであるものの、21年度の回復力が弱すぎます。
アベノミクス当初の金融緩和と財政支出のカンフル効果、それに続く世界経済の好調という7年余りの追い風の裏側で、じわじわと進んでいた我が国の潜在成長力の低下に新型コロナウイルスが追い打ちをかけたのが実態で、コロナ禍がなくても「20年ごろに名目GDP600兆円」目標はとても達成できなかったに違いない。21年度の戻りの弱さにその傾向が現れているように感じます。この後に及んでなお政府が甘めの予測を置いていることが目を引きます (・・;IMFの予測だと、日本の2020年成長率は、-5.8%です。
以下、IMFによる主要国の2020年成長率予測ですが、
米国 -8.0
EU -10.2
英国 -10.2
中国 +1.0
インド -4.5
(2020年であって、「2020年度」、ではないです。日本政府の「2020年度」予測がIMFよりも楽観的なのは、早期に回復に向かうという前提があってのことでしょう)。
中国が最も優勢、日本は米国やEUよりはまし、といったところです。
しかし、IMFの2021年の予測は、他国が成長に反転するのに対して、日本は低成長にとどまる、というものです。
米国 +4.5
EU +6.0
日本 +2.4
中国 +8.2
インド +6.0
これすらも、おおむね楽観的に過ぎる予測に見えます。特に、日本政府自身による見通しは、2020年度後半か好転するという楽観を前提としたものでしょう。
https://www.imf.org/en/Publications/WEO/Issues/2020/06/24/WEOUpdateJune2020#:~:text=Global%20growth%20is%20projected%20at,Economic%20Outlook%20(WEO)%20forecast.&text=In%202021%20global%20growth%20is,19%20projections%20of%20January%202020.