社員が「幸せ」になったら、業績もアップ 「幸福度」を測る、日立の野望
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見出しだけみるとつい「個人の幸福度」を測っているようについ思ってしまうが、この技術がやっていることは「ハピネス関係度」という指標名にも現れているように、組織全体の統計的な"幸福度"に関係する値であって、意味合いが少し違う。
何事も計測してみないと始まらないが、幸福度を測る上司の存在そのものが不幸の原因だった場合はどうしようもないw
問題は、「美人がいる組織は幸福」のようなどうしようもない結果のエビデンスが得られてしまった時、果たしてどうするか。近代化の過程で人間の身体と健康が消費システムと市場のなかに組みこまれてきた経緯はフーコーが詳にしていますが、身体と健康に続き、現代において人間の精神と幸福が労働生産性の向上のため、そして消費の対象として経済市場に組み込まれつつあることに薄寒さを覚えます。
幸福とは主観的・質的なもので、定量化できるものではないと考えます。幸福感は常に自分自身が規定する幸福との関係によって決まってくる自己関係的な意識です。心理カウンセリングにおいては、クライアントそれぞれににとっての本当の「幸せ」とは何かを探し出すことを目指しますが、クライアントの「幸福度」を増大させることを自己目的化することはできません。
もちろん、仕事に対する満足度、やり甲斐を大きくしたり、職場の人間関係を改善したりすることで生産性の向上を目指すこと自体を決して否定する訳ではありませんが、こうした取り組みに「幸せ」「幸福」「ハピネス」といった言葉を使うことには大きな違和感を感じます。インタビューにお答えしました。
我々は人間の幸福に関する大変重要な発見をいたしました。
集団の幸福の総量(あるいは一人当たりの平均幸福度)は、ほぼ(9割以上)人間関係で決まっているのです。その平均値の周りに、一人一人の個別事情が変動しているということが分かったのです。
すなわち、幸せな集団を作るには、人間関係をよくすることが極めて重要なことがデータから明確になったのです。