アトピー性皮膚炎のかゆみ抑える薬 京大など治験で効果
朝日新聞デジタル
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ネモリズマブは、かゆみや炎症に関与するインターロイキン-31受容体Aを阻害するモノクローナル抗体です。モノクローナル抗体は自己免疫疾患を中心に幅広い分野で使用されており、ターゲットを絞りこんだ治療になるため一般的に副作用が少なく高い効果を得られやすいという特徴があります。
今回発表されたのは第III相試験の結果で、比較的多くの患者に薬剤を投与し有効性と副作用を検証したものです。結果、かゆみや炎症は有意に改善していて有望な結果と解釈でき、アトピー性皮膚炎のかゆみで悩まれている方には朗報と言えると思います。
今回の臨床試験では「従来の治療の効果が低く、症状が重い13歳以上の患者」を対象にしているため、当面はこれらの患者層への適応を検討していくことになるでしょう。かゆみを引き起こすIL31というたんぱく質を標的とした抗体製剤で、注射薬ですね。
以前にタクロリムスの外用薬がアトピー性皮膚炎に適応となった時に、life changing drugとまで言われたのは、
それくらいアトピー性皮膚炎はQOLに影響するからです。
この新薬が、重度のアトピー性皮膚炎の改善にも寄与する薬として実用化されることを期待します。