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彼らの消費行動は、「洗濯をしたくないから、下着を買い足す」などやっぱりこれまでと違っているし、「悪徳」と言われてきたものへのハードルも低いように感じます。
こういった次世代の消費者の流れを捉えて、大麻の成分のCBD入り飲料などは今後、大きく成長する分野として認識されています。ただ、連邦法で禁止されている大麻の成分をどう扱うかについては、法律や、FDAの警告が変わることもあるため、投資家が慎重になる分野であることも確か。ここに大きく張るかどうかが、ファンドの戦略になるのだと思います。
その点において、ファンドの創業者のキャサリン・ドッカリー氏自身がZ世代に年齢が近いことも、ユーザーの心理を理解し、彼らが共感する企業を見つけ出す点で、プラスだと思います。
彼女は、年齢が資金集めのハードルだと話していましたが、熟練した人たちには見えない世界が彼女には見えているかもしれないと考えると、それは強みで、一概のマイナスではないと思います。
新型コロナが拡大する中で、こういう業界に注目が集まるというのも興味深いです。
ただ、ビジネスとしては慎重に考えたほうがいいでしょう。この世にフリーランチはありません。「悪徳だから儲かる」ということはないのです。
悪徳銘柄が投資対象から外されてきたのには、相応の理由があります。それを思考停止とみるか、自然淘汰とみるかは、立場の違いです。どちらもありえますが、「思考停止だから、私なら優良銘柄を見分けられる」とするなら、その理由を詳しく問わなければいけません。
つまり悪徳銘柄のプロでなければ、見極めは困難です。そして、ひとつでも反社会的なビジネスが混じっていれば、一発でドボンです。カネに擦り寄ってくる人は大勢います。そこで慎重に選り分けることを続けられるか。このビジネスを手がけるにしては、まだ経験が浅いように思いました。「騙されない」という点については、経験ほど重要なファクターはありません。
なお、文中にウーバー創業者のカラニックの名前が出てきたので、身構えました。彼の評伝を読めばわかりますが、どうみても真っ黒な人物です。このため、どの立場であってもウーバーにかかわっていた人物には、ネガティブな評価をしてしまいます。
悪いといって責めることは、問題の解決にはならないと思います。
でも、悪徳条項が慣習化されていることで、そのおかしな構造が固定されてしまっていた。
彼女の素晴らしい挑戦はファンドとして利益を出すだけでなく、そういった古い構造を作り直すことでもあります。悪徳産業の定義が変わることにもなるでしょうね。
一方、各国で状況の違いはあれど、反社会的勢力と関わりがある企業への投資は引き続きタブーであるべきで、そこのチェックが緩くなることはないようにしたいですね。
楽をして人生を変えたいと思っている人が多いので、「悪徳産業(Vice Industry)」に人とお金が集まるのでしょう。
しかし、始めはダメと言われたものでも、危険と言われたものでも、みんなが使うことによって、安全が確かめられて、普及するものもあります。
始めから否定してしまうのはいけませんね。
ハームリダクションは実践的であるが、例えば悪である薬物使用を続けることを(見方によっては)肯定するので、大手を振るって受け入れるわけには行かないというところも多い。しかし、だからこそそこに着目したこと、この目の付け所が興味深い。
しかし、確固たる信念を持った投資先は今後も安定的に確保できるだろうか。ここが本当に大事で、道を踏み外さないで欲しいとは思う。また、ハームリダクションから、依存症からの回復へどう繋げるかについても考えが及べば尚良いと思う。
ただ、EXITを考えたときに選択肢が狭くなり、投資家へのリターンを返せる可能性が少なくなるとも思いました。