「寿司とワイン」「そばと日本酒」…… ペアリングが“コロナ後”の飲食店を救いそうな理由
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注目のコメント
わたしは現状のペアリングの動きには懐疑的で、成長ポテンシャルはないと思っています。
理由はペアリングという言葉に、
「消費者の無思考性を利用した"事業者の甘え"」が見えてしまうからです。
昨今のペアリングでは消費者が理解できないほど複雑味を増したドリンクが増えました。発酵、蒸留、熟成などのきれいな言葉達とともにKOMBUCHAのようなドリンクが大量に出回っています。
(よく良いお店に行く人はこの傾向が見てとれるでしょう)
消費者が理解できないほどの複雑味を増したドリンクを情報を浴びせながら飲ませる、そんな作られたストーリーにお金を払うような時代になってしまったような感覚があります。
今後もペアリングサービスへの参入は容易です。どの店もペアリングを文句に集客してくることでしょう。消費者は本物かどうか見極められる舌を持つこと、事業者は現状のお金を払うお客様に甘えずに味を極め続けること、を是非続けてほしいです。以前はマリアージュとも呼んでましたよね。ペアリングしかり、コース料理しかり、どれも提供者側の押し付けになるので、サブスクリプション・コマースでは廃れて来た印象ですが。ストーリーとか体験と言ってました。
星野リゾートのバイキングとか、自ら組合せられるペアリングが本来最強。選択疲れについてはアイエンガーの「選択の科学」で注目されましたが、単品実証でしかなく、複数商品の組合せは訴求ポイントが曖昧になって結局は割引という価格訴求になってしまうことに。
恐らく提供者側からすると組合せを考えるのが愉しいんだと思いますが、あくまでその時点での話で、顧客側からすればスナップショットでの組合せだけでなく、時間軸も取り入れたペアリングまで考える必要があると思います。
常連客の好みと過去に経験したものを覚えてくれているお店を頼りにするのは、思い付きなペアリングよりも、経験済み商品と新商品とのペアリングなのではないでしょうか。
追記
ペアリングの進化に必要なのは、顧客の経験データと成長履歴ですね。データおよび顧客消費/使用履歴に基づかない、一方的な押し付けや選択肢の簡素化は一過性に終わるでしょう。
サブスクリプションコマースでも一時期discovery commerceという名で、顧客に新しい発見や気づきを与える続けることが価値として提唱されていました。しかし与え続けるのが難しいんですよね。最近は、寿司とペアリングする日本酒のワイン化が進んでいる気がしますね
ワインを料理にあわせて選ぶマリアージュの考え方と、お寿司に日本酒をあわせる考え方は、似たところもありますが、若干異なるような気がします。
私のイメージでは、ワインの場合はお料理と共通する香りが多いものを選び、フィット感を重視する感じで、お寿司に日本酒の場合は、足りない味わいを補佐したり、料理の味に道筋をつけるような合わせ方をする、というような違いがあると思っていました。
しかし、最近の日本酒はワイン的な味わいのものが多く開発されていて(それはそれで選択肢が増えるし、単独で味わいやすいものが増えるので良いことだと思いますが)、ワイン的なコンセプトでお寿司と日本酒、あるいはワインを楽しむという機会が増えているように思います。
それはそれで楽しいと思うのですが、私にはちょっと安易にも思えて寂しさもあります。