唾液抗原検査を保険適用 厚労省、感染リスク減
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PCR機器が多くの病院で拡充されてきたため、より検査感度の落ちる抗原検査の存在意義は、そういった施設では極めて限定的です。
唾液抗原検査の存在意義があるとすれば、主に一般診療所での利用でしょう。インフルエンザ検査と同様、簡便に迅速に行うことが可能です。
抗原検査の最大の問題点は、その検査感度にあります。イメージとしては、10人の真の感染者に検査を行ったとき、PCRでは2から3人を見逃すのに対し、抗原検査では5人ほど見逃してしまうといった具合です。
抗原検査をもとに「陰性だったからコロナではないですね」が蔓延しないことを願うばかりです。あらゆる検査で言えることですが、単一の検査の陽性、陰性と病気の有無は、イコールではありません。抗原検査陰性に意味はありません。免罪符がわりに検査希望をされる方が多く出るでしょう。国を医療費の無駄遣いが増える可能性があがります。入院が必要な患者などの適応をかなり限定しないと検査で待ち合い室が3密になる可能性もあります。
外来、入院ともに診る医師として適性利用がてぎないことに危惧しております。参考までに富士レビオさんのホームページに掲載されていた、検査機器の製造販売承認取得案内のリンクを貼っておきます。https://ssl4.eir-parts.net/doc/4544/tdnet/1850470/00.pdf
ザックリ言うと、一般の開業医でこの検査機器を保有されているところは少なく、大学病院やそれに準ずるような感染症指定病院などでしか採用されていない、かなり高額な医療機器を用いて使う、唾液を用いた抗原検査機器、というシロモノです。
期待されたものではないかも知れませんが、同社から咽頭拭いから採取した検体を用いて判別する抗原検査キットも発売されており、一般のクリニックなどではこちらの方がメインとなってきそうです。(ただ判定率はPCR検査と比べ劣る?)