リニア、開業延期表明へ 静岡知事が同意せず、会談物別れ
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リニア新幹線をふまえた国土計画の政府委員をしていました。
リニア中央新幹線は、様々なメリット(沿岸新幹線が災害時におけるリダンダンシーなど)あるのですが、静岡県にとってのメリットはあまりないのかもしれません。
静岡県には駅の設置予定がないのです。駅が設置されないリニアなど、観光客や出張ビジネスの流入や経済活性の期待もなく、地域にとっては公害なだけでしょう。
他の神奈川県、長野県、山梨県などにはすべて、「駅」が予定されています。
なので、静岡県知事としては、ルートの変更や静岡県内への駅設置を交渉条件にしたい想いがあるのではないでしょうか。
JR東海としては、静岡県には、既に在来新幹線(へんな言い方w)の「のぞみ・ひかり・こだま」の駅が大量にあるので、リニアで駅は必要ないと考えているのでしょう。リニアは早さがウリ(大阪まで開通時は、東京ー大阪が1時間ちょっと)なので、駅を増やすと、時間も長くなってしまいます。
開業の延期は日本全体への影響になってしまうので、できれば避けたいですね。静岡県の地域エゴでリニア全体の開通が遅れるのは極めて不愉快だ。静岡県には悪いイメージしかない。工期が延びれば費用がかさみ、リニアの運賃に跳ね返る。もっと地域の利益よりも全体の利益を優先してほしいものだ。
小田急の複々線化も世田谷区の地域エゴで着工が10年以上遅れに遅れ、裁判の末、結局下北沢近辺を地下にするという条件で開通した。世田谷区民は喜んだかもしれないが、神奈川県から新宿へ向かう人はひどい混雑とノロノロ運転に延々と悩まされ続けた。今回の件も10年単位の遅れにつながりそう。
【追記】
NPでは「そもそもテレワーク時代にリニアは必要ない」という意見が多いですが、本当にそうでしょうか。おそらく「東京出身東京住み」の人の発想だと思います。しかし、東京には地方出身者もたくさんいます。
自分は奈良出身で東京に住んでいますが、リニアが品川~新大阪で全通したら、キャリアの終盤は地縁のある奈良に住んで、日々の仕事はテレワークでこなして、月に数回、用事があるときだけ東京に出かける未来を描いていました。
現行計画では新大阪まで2037年開通予定で、自分は59歳なので、そういう働き方が少なくとも5~10年はできそうです。静岡県の抵抗で仮に20年遅れて2057年開通になったら、自分は79歳。天寿を全うしてそうで、残念でなりません。
東海道新幹線で十分という声もあるようですが、2037年時点で東海道新幹線は開業から70年以上経過していて、相当老朽化が進んでしまっています。特に問題が大きいのが耐震性で、南海トラフクラスの巨大地震と津波に耐えるようにするためには、数兆円単位の追加工事が必要です。工事前に地震が来てしまえば、多くの犠牲者を出し、かつ復旧工事に数年を要するはずです。
(ちなみに山陽新幹線以降の新幹線は地震リスクを想定してトンネル主体の設計で、高架橋も頑丈に作ってあります。阪神大震災や東日本大震災クラスの地震でも、犠牲者を出さず、数カ月程度の運休で復旧できています。東海道新幹線よりはかなり長持ちするはずです)
JR東海は、老朽化と災害リスクを抑制するために、全く違うルートで地震の影響を受けにくいトンネル主体のリニア中央新幹線を建設しようとしているわけで、極めて合理的な投資だと思います。リニア中央新幹線はそもそも必要だったのだろうか。
JR東海は東海道新幹線が何かあった場合、そのバイパスとして必要だという。JR東海とって東海道新幹線は「ドル箱」であり、利益のほとんどがそこから生み出される。そのためバイパスであるリニア中央新幹線を作りたいのであろう。
しかし東海道新幹線もリニア中央新幹線も運ぶのは人である。物流は東名高速、新東名、さらには中央高速もある。
もし東海道新幹線が震災等でストップした場合でも、人の移動は航空機、高速バスで代替えが出来きる。
さらに今回のコロナ禍で「テレビ会議」が市民権を得たように、有事の場合は「テレビ会議」でも代替えが出来る。
今後は日本の人口も減少するため、あえて資金を投入してリニア中央新幹線を作る必要性があるのだろうか。その資金があるのなら老朽化したインフラの整備にまわすべきだ。