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当時紙はまだ発明されていなかったため、この「金印」は紙に朱肉を持って押すものではなく、粘土に押し当てて自分の名前を他人に示すものであったと見られています。
それから2000年近く経った今、私たちが今なお紙に押すことに拘っていることを考えると、なんとも不思議な気分になります。
要望書の全文を見ていないので何とも言えませんが、(署名又は)押印は立証の話であって契約が有効かどうかとは別の議論です。
立証という点からは、いわゆる「二段の推定」が実務で論点になることなどほとんどなく、偽造のしやすさという観点からも印鑑にさほどメリットはないように思います。
例えば一時的に印鑑を拝借し、印影だけある紙を大量に作成、印影位置記名欄が来るように文書を作れば、いつでもどんな内容の文書も偽造できますよね。
社内稟議にしても、ワークフローの方が効率的ですし、いつ誰が何を承認したのか客観的にあきらかになるので信用もできます。
日本独自の「文化」として残す取組みであれば実務サイドから何も言うことはないですが、そうであれば国、政府が議論すべきことではないように思います。
それでもなお印鑑制度の維持を甲高に叫ぶとすると、文書偽造でもしたいのかな?(してたのかな?)、判断プロセスをブラックボックス化したいのかな?(してたのかな?)と穿った見方をせざるを得ません。
ところがはんこはそれよりも遥かに古く、封印として用いられたものは紀元前7000年位から使用されており、紀元前3600年にはシュメール文明のシャファラバード遺跡から現在の印鑑の元となる有名な円筒印章が使われた痕跡が発掘されています。
初期の印章は、会計帳簿を記録し、同時に財産の権利を確定するために使用されていたようで、ウルクの遺跡からは帳簿や権利書を記録したものと考えられる数多くの印章が出土しました。
現代でも確定申告とか交通費の精算とかで印鑑を押すのが結構めんどくさいものですが、今も昔も会計とはんこは切ってもきれない関係なのですね。
同じような目的で発明されたもので貨幣がありますが、ある意味貨幣とはんこは遠い親戚のようなものかもしれません。(こちらも電子化でいずれなくなる運命かもしれませんが)
こうしてメソポタミアで発明された画期的な発明であるはんこは、西はギリシアを通じてヨーロッパ全土へ、東はインダス文明を経由して中国に伝わり、それが日本に伝わりました。
因みに日本でも鎌倉〜戦国時代は花紋に代表されるようなサイン文化だったので、必ずしもはんこ一辺倒だったわけではないのですが、江戸時代以降は芸術性は高いけれど面倒臭い花紋より簡単な判子が逆に普及しました(いつの世も日本人は凝り過ぎなのです)。
この辺りは同時期のヨーロッパがはんこを押すのが面倒臭いということでサインに移行したのと真逆で、国民性の違いを示すものとして興味深いところです。
いかにもロマンのある話なのですが、現在公的にはんこを使用している国は世界では日本と台湾だけになってしまいました。
その意味で日本は世界史のタイムカプセルみたいな国だと言えるかもしれません。
ということで、文化としての保存は素晴らしいと思いますが、いずれにしても歴史的に見ればいずれ消え去る制度であることは間違いありません。
日本が印鑑登録を廃止するなど制度としてのはんこを廃止する日がはんこ9000年の歴史の終わりを意味する歴史的な日となることでしょう。
ってかこんなん、国が口出すことじゃないよね、、、、
というか、忙しい国会議員さんが時間を割いて取り組むべき問題はもっともっと他にあるんじゃ、、、
民訴法の規定は、押印によって本人の意思との合致を推定させているだけで、たとえ押印があっても無効になる場合がある。
実際の社会活動において、押印なしに本人が作成したものと認めているものは圧倒的に多い。
押印はどちらかというとファッション。
「日本の印鑑制度を守る会」があるとは初めて知ったが、文化を守りたいなら、守りながらもデジタル化する提案をすれば、支持率も上がろうというものだ。
だから、若者、働く女性、フリーランスも、もっと選挙に行こう!
ハンコもサインも同じです。
問題はアナログ原本至上主義です。
https://newspicks.com/news/5009836?invoker=np_urlshare_uid143212&utm_source=newspicks&utm_medium=urlshare&utm_campaign=np_urlshare
しかし、オンラインだったら電子認証でいいのでハンコは要らないですね。それでもハンコ押せってことは、書の落款印のようなもの?だとすると、請求書を美術作品と見るかどうか?ってことかな?