NY株反落、710ドル安 感染増で経済回復遅れ懸念
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米国株式相場は反落。
ダウ平均は710.16ドル安の25445.94ドル、ナスダックは222.20ポイント安の9909.17ポイントで取引を終了しました。空運、レジャー、小売などの経済活動再開銘柄が軒並み売られ、原油安、金利低下でエネルギー、金融株も下落しました。下落率は主要3指数そろって6月11日以来の大きさでした。
昨日は国際通貨基金(IMF)が世界、米国経済の見通しを一段と引き下げ、景気後退が深刻化する可能性を警告したため、大きく下落して寄り付き、その後、
(1) ニューヨークなど北東部3州がウイルス感染急増地域からの訪問者に対して、14日間の隔離要請を発表
(2) 携帯端末のアップルがヒューストンの7店舗を再び休業することを発表
(3) 全米各地でウイルス感染者数が連日急増していること
(4) 米国が欧州連合(EU)と英国からの輸入品に対し新関税を検討しており欧米貿易戦争勃発への懸念が浮上した
と相場に対してマイナス要因が続出しました。
再三申し上げてますが、市場はしばらく楽観論と悲観論との綱引きで、最近は楽観論優勢で悲観論は大分引っ張られて、負け宣言する寸前まで追いやられていました。個人投資家の強気と機関投資家の弱気合戦でもあるのですが、相場は上がっては昨日のような冷や水を浴びせられ続けますと、次第に強気モードが減退し、大きなマイナス材料が突発しますと、急激なベアモードへの展開も有り得ます。
現在、過剰流動性の影響で相対的に実体経済以上にダウ平均株価が上昇してますし、経済モデルのパラダイムシフトの予感でナスダック銘柄は高騰してきています。「えいやー!」の掛け声で相場に飛び乗った投資家は、実体経済と市場経済との乖離を自覚してますから、次第に利確のタイミングを模索し始めている感は否めません。
勿論、再び相場の安心材料が満載な日が始まれば、ひと時の不安感は払拭されるのですが、ネガティブなニュースが連続してきますと、戻しの上昇相場に乗り損なった組も新規買いを控える方向に戻る可能性があります。
毎日猫の目のように変化のある相場模様は新型コロナ第2波という爆弾を抱えている限り、当面は続くのは間違いないようです。