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【世界を写真のように】「見る」技術が人々を旅に駆り立てた

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    埼玉大学経済経営系大学院 准教授

    ロラン・バルトの「作者の死」を引くならば、場所はテクストであり、旅行者は読者である。この旅行者によって、新たに場所は「読まれ」、その読者の持つ文脈によって、場所は再創造される。単なる地味な山間の温泉が「癒やしの秘湯」になったりする。
    そして、その新たな結びつきの枠組みは、資本主義社会の中でありきたりの形に支配されもするだろう。インスタ映えなどはその典型で、インスタ映えするようにカフェのスイーツが作られていくような形で、我々の願望や欲望は形作られる。それをハーバーマスよろしく批判的に言えば、システムによる生活世界の侵食と言うのかもしれない。確かに、そういう侵食に辟易とすることも多い。胡散臭く欺瞞的であるとどこかで感じながらも、山間の温泉で「癒やされ」たりもする。
    一方でちゃんと見なければならないのは、そうやって生き延びる人々もたくさんいるということだ。そのことや、その背景の資本主義社会を批判するだけでなく、この中でどのように持続可能な価値を作るか、ということもまた大きなチャレンジであろうと思う。
    アーリの議論はハッとさせられるところも多く、とても魅惑的だ。一方、社会学と経営学のスタンスの違いも感じる。ではどうやってその中で、良いものを生み出して維持するか、可能な限り欺瞞的でなく、ということを自分は考えたいと思う。それは、場所への新たな読者の誕生の可能性を信じているという言い方もできるかもしれない。
    余談ながら、NewsPicksでアーリの議論が紹介されることがあるとは思わなかったが、これは嬉しい驚きだった。感謝したい。


  • バッテリー スペシャリスト

    遂に「場所の消費」というアーリのライフワークに関わってきましたね。補足情報として、17~18世紀のイギリス紳士の通過儀礼としてのグランドツアーで絵画が果たした役割と影響について。

    大学生が卒業旅行で絵葉書や写真を買うノリで、当時のイギリスの若者は旅先の絵画を購入して帰りました。そのため写実的な海外の風景として、クロード・ロランやニコラ・プーサンなどのイタリア絵画やオランダ絵画がイギリスに広まります。これらを受けてターナーが登場します。そして産業革命勃興期には、テクノロジーを初めて表現した蒸気機関車の絵を残しています。

    このように、グランドツアーのお土産絵画はターナーの風景画に影響を与え、そしてかの有名なモネの「印象-日の出」へとつながることになります。

    恐らくこうした話を知っていると、アーリの場所の消費がドゥルーズのシネマのような、ゴッフマンのドラマトゥルギーのような、写真に続く映画、演劇といった「見る」行為に関係してくることが理解出来ると思います。

    アーリの話はいつの時代か迷子になることが多いので、史的順序を理解していると更に楽しめるかと。


  • ビービット 「アフターデジタル」著者/ビービット執行役員CCO 兼 東アジア営業責任者/エクスペリエンスデザイナー

    最近のNewsPicksの傾向として、マスに振った内容(主に映像系)と、人文哲学・理論に振って概念を扱う内容との2つの大きな流れがあるように思っており、本記事は後者の良記事。

    頭でっかちな内容を嫌う人もいるが、深い思索が根となるコンセプトは社会変化加速させ得るし、成功確率を底上げする。「頭でっかち」っぽいこういう論考を、分かりやすく世に打ち出し、学びを促進することはとても意義深い。


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