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中国が米ロ核軍備管理の枠組みに加わることは考え難い。これまで同様の提案が呼び掛けられるたびに、中国はまず米ロの核戦力の大幅な削減が前提で、核弾頭数がはるかに少ない中国は同じ土俵に立たない、という立場だった。今回も同様の反応をするだろう。

しかし中国が運搬手段(核搭載可能なミサイル)の多角化を進め、徐々に核ドクトリンが柔軟化している中で、中国の核兵器を核軍備管理の枠外(NPT・CTBT・NSGを超えた配備弾頭数の管理や制限に踏み込む枠組み)に置き続けてよいわけはない。しかし、米ロ間の相互抑止下の軍備管理と、中国の対称ではない核戦力の体系を、同じ枠組みで議論するには無理がある。

中国の核戦略に関する最近の分析は、Fionna S. Cunningham and Taylor Fravel, "Dangerous Confidence: Chinese Views on Nuclear Escalation" International Security (Fall 2019)がよく纏まっている。米中露3カ国での核軍備管理はかつてロシアの核戦略専門家のアレクセイ・アルバートフから提案されたこともある(https://carnegieendowment.org/files/Arbatov_China_nuclear_Eng2014.pdf)。アルバートフの議論の前提にあるのも、中国の核戦力の劣勢管理といった考え方で、中国がこれを受け入れるとは思えない。
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