「私は若い人に高度医療を譲ります」 注目浴びる新型コロナ「意思カード」
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事前指示と言って、本人がどのような医療を受けたいかを決めておくことはACPのごく一部ですが、それはそれで良いと思います。
このカードに関して言えば、現状の医療体制でも表示したいものなのか、未曾有のアウトブレイクで機器が払底となっている時を見据えたものなのか、で変わってきます。
このカードを持っていても、呼吸器やECMOを外してまで他の人に使うことは非常に難しいですし、そもそも次に必要になったタイミングで外しても回路の交換や消毒などで急場の使用には間に合わないのではないかとも思います。
それが現状の医療かと思います。
例えば臓器提供以外には脳死判定はされないのですが、実質脳死判定基準を満たすほどの状態でECMOや人工呼吸器に繋がれていればもちろん「次」を考えて取り外しはありえますが、それでもなかなか許容されないのではないかと思います。
ただし、下記の提言に示されるほどの未曾有のアウトブレイクになった場合は確かに本人の意思があったかなかったかは重要になります。臓器提供カードのように通常時でも確認されるような意思表示ではないと思っていただければ良いのではないかと思います。
生命・医療倫理研究会から人工呼吸器の配分を判断するプロセスについての提言
http://square.umin.ac.jp/biomedicalethics/activities/ventilator_allocation.html
※ガイドラインなどではないので直接的な影響力はないもの
「この提言で人工呼吸器の払底とは、たんにその病院内で使用できる人工呼吸器がないという意味ではなく、人工呼吸器の装着が可能な他院への転院も不可能で、人工呼吸器の販売会社、近隣の病院、行政等に依頼しても人工呼吸器の手配がつかない状況であって、救命の可能性がきわめて低い患者に対する人工呼吸器の使用を控えていても人工呼吸器が足りない状況を指す。」
「動物用、研究用、あるいは研修用に保有されている人工呼吸器の使用も考慮するべきである。また、1台の人工呼吸器で複数の患者の呼吸管理を行うことの可否は、関連学会等の最新情報を参照し、各病院で施設として判断する。」