社会貢献するテクノロジー企業に投資するVCが増えない理由
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日本でもすでに官民ファンドはESGをDDに加えるべき、という議論が官庁中心に進んでいるので、遅かれ早かれVCもESG投資を意識せざるを得ないとは思っています。
が、そもそもESGも社会的インパクト投資も「非財務情報」に注目しているわけですから、「非財務に特に注目して投資をしているわけではない」VCの投資戦略とESG投資や社会的インパクト投資とを一緒に議論することに違和感があります。もちろんESG投資も社会的インパクト投資も財務情報をまったく考慮しないわけではありません。非財務情報を他の投資機関より重要視しているよ、という話です。
また、現状としては別にVCが社会貢献するテクノロジー企業に投資をしていないわけではありません。投資した結果として、社会課題を解決する技術が世界に広がることは大いにありますし、結果を持って「社会貢献にもなっている」という内容をPRするファンドはあります。
社会貢献として取り上げられるものには、改善の効果が出るのに時間がかかるものが多いです。また特定の国や地域に限った取り組みであることも少なくありません。従って、定量評価できてもVCに魅力的にうつるかどうかは怪しいと思います。私は社会的インパクト投資はもっと広がると良いと思ってはいますが、VCがこの領域にストレッチするのが良いかは明確な回答がまだ出ないです。なお、今のところ非財務情報において、グローバルに共通で理解される定量評価指標は、環境関係や医療関係くらいではないでしょうか。驚くほど不見識なケンブリッジ大研究員の記事。
ではこの瞬間世界各地で膨大な命を救っている米Teladoc、中国ピンヤン、英国バビロン、印DocsAppら遠隔医療は、これまで人類の寿命を延ばしてきたバイオ・ファーマ企業は、そもそもそれらの発展エンジンであるところのコンピューティング産業は、EVは、新素材は、コーセラやコードアカデミーのような教育格差ひいては経済格差の解消を標榜するスタートアップは。それらにガソリンを注ぎ続けてきているのは誰か。
欧州王族系や、ビルメリンダ財団、チャンザッカーバーグ財団らインパクトファンドと、セコイアやらタイガーやらテマセクやら投資銀行やらが同じCap tableに乗るのが今やアジアやアフリカ諸国では当たり前な事もこの人は知らないのだろう。社会貢献と収益性を両立させる投資はなかなか難しいです。
先進国ではまず両立しない。
両立可能性があるとしたら、新興国です。
例えば新興国での金融包摂であれば、
受益者を豊かにしながら、収益性を両立させやすいですね。