中国、コロナ対応批判を封じ込め 全人代、習近平氏に忠誠誓う

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• 小原 凡司

  笹川平和財団 上席研究員

  ・2020年05月28日

  全人代のような表の会議は、海外からも中国の国内政治の状況を垣間見る数少ない機会です。
  全人代の様子を見る限り、習近平氏は自身の権威を維持することに成功したように見えます。しかし、出席者が競って習近平氏に忠誠を誓うのは、異様な状態です。習近平氏が敵を炙り出して処分しようとしているからこそ、皆がこぞって習近平氏に忠誠を誓うのでしょう。
  習近平氏は表面上、権威を保っているように見えますが、習近平氏本人は自らの権威が十分でないことを恐れているのだと考えられます。権威主義体制の指導者は、自分が倒されることに怯え、常に部下の自分に対する忠誠を確認しなければ、安心できないのです。