社名変更「ソニーを再定義」 吉田社長インタビュー
コメント
選択しているユーザー
東京通信工業⇒ソニー⇒ソニーグループ
「事業は多岐にわたっている。それをまとめていくための会社へと、しっかり再定義する必要がある。ソニー本社にはエレクトロニクスの要素が残っていた。それを明確に分けて(本社は)グループ経営に集中すべきだと判断」
注目のコメント
正しい判断だが、どうやって横軸で見られる人材を育成するかは課題が残っているように思うし、社内外に示していかないといけないとはわかっているんだろうけど。
(以下本文抜粋)
――社名変更は東京通信工業からソニーになって以来、約60年ぶりです。
「『人の心を動かす、つなぐ、支える』という軸はあるが事業は多岐にわたっている。それをまとめていくための会社へと、しっかり再定義する必要がある。ソニー本社はエレクトロニクスの要素が組織に残っていた。それは明確に分けて、(本社は)グループ経営に集中すべきだと判断した」
「多様なポートフォリオを束ねる存在としての本社も進化する必要がある。エレキもエンタテインメントも、金融もしっかり横に見て、全体として成長できる人材やキャピタルアロケーション(資本の配分)をする。ビジネスモデルの変革を(事業会社に)促さないといけない」
――社名に「グループ」をつけたのはどうしてでしょうか。
「ソニーというブランドの間口は広いと思う。多様性のおかげでここまでこれた。だが外部環境は変わっていくと思う。外部環境の変化に応じて人やお金のリソースをどう配分するかはグループとして考えないといけない。それでグループという名前をつけた」
――一方で、ソニーの社名をエレキ事業の中間持ち株会社に継承したのはどうしてでしょうか。
「祖業の事業だからだ。今後色々なチャレンジはあるが、そこで働く人のマインドセットという意味でも、持ち株会社の子会社みたいな名前よりも、祖業を受け継いでいる『ソニー株式会社』のほうがいいかと思った。ハードがソニーブランドを作ってきた主役じゃないかという思いもある」
――金融事業を完全子会社化します。
「連結していながら価値が35%流出しているのを取り込む。コア事業なのに放置するのは良くないので取り込むことにした。そのうえでソニーのテクノロジーを生かすべきだと思っている。すでに人工知能(AI)を活用した自動車保険などを手がけているが、まだまだやれることはある」
「もともと私は最高財務責任者(CFO)になったときはこの会社は上場していたほうがよいと思っていた。本体側の業績が悪かったからだ。ただ、本来はコア事業で過半を持って上場するのは健全ではない」