ソフトバンクグループ 1兆3646億円の赤字 過去最大
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下記が今回のプレゼン。
業績のことは置いておいて、長期では米中対立が気になっている(そして言及は当たり前だがない)。というのはモバイル・ARMが根底にあって、そこで大量に利用されて、データ社会になるというのが根底のストーリーだから。
もちろんサービスレベルで様々な企業に投資をしていて、それらのなかでの成功・失敗は色々あるだろう。ただデータ社会になっていく、それがグローバル規模で進めていくことが根底のInvestment Thesis。そこに対して、政治が強くなってきていてリスクが出てきているのがHuaweiに関する点。
そうするとローカルサービスから進化しなくなり、ソフトバンクGが投資をしてタイムマシン経営をグローバルでやっていくというのもできない(=成長速度も遅くなる)。また半導体の進化も中国はもちろん、米国なども需要が減れば研究開発・生産に投資が減るから、全体の成長速度が下がる。
また、進化速度が遅くなると既存プレイヤーがその間に時間とお金をかけて対応できる。だから産業としては変わっても、スタートアップではなく伝統的企業主体となることは少なくない。規制業種だと特に多く、ドットコムバブルのあたりにネット銀行が現れたが、結局金融機関がそのままというのはそれの最たる例だと思っている。ディスラプターは速度でぶっちぎれなければ負けることが多く、その意味で投資をして進化の速度を上げてWinner Takes Allを取っていくという投資戦略にも当たり前だが逆風。
https://group.softbank/system/files/pdf/ir/presentations/2019/earnings-presentation_q4fy2019_01_ja.pdf決算説明会がいま観客無しリモートで行われている。当期営業損失のほとんどはヴィジョンファンド要因。1号ファンドの今のIRRはマイナス1%とのこと。
毎回見ているが、今回は驚くほど覇気のない、過去一番面白くない決算発表だった。どんなしんどい時も一つや二つ挟むジョークも無かったし笑顔一つなかった。つまらないプレゼン、というものをこの人がやる姿を初めて見た。
・ユニコーンはコロナの谷に落ちてる。が中には復活後より大きく羽ばたく者も出る
・世界恐慌後は新産業が勃興した。今回もオンライン系の新サービスが羽ばたくだろう
毎回この孫さん劇場で打ち出されるメインメッセージ、今回は上記2つだったが、論旨がその通りではあるもののいつもに比べて極めて陳腐で新味がゼロで、事例もプアで、言葉にも表情にもいつもの覇気が全く無く、いつも高い要求レベルでチームに作らせているだろうスライドも全くもって凡庸で説得力がなかった。
無観客という事もあろう、コロナ被害についてかなり神妙な面持ちだったこともあろう、がそれらを割り引いたとしても、あまりに孫さんらしくない、SBGに何かが起きているのだろうか、と心配する内容だった。蛯原さんも書いておられますが、いつになく元気ない孫さん。冴えないプレゼン。今一番心配なのは孫さん自身のコロナ対策。ここをもっと語るべき。
今の株価はVFやWeWorkの価値を織り込んでいるわけではなくもっぱらアリババやソフトバンクKK、TMUSの保有株式の価値に目がいっているとは言うものの、コロナショックの中でVF投資先88社の評価額合計はざっくりいって昨年末から大体13%引き下げられたように思います。これが現実的なのか、孫さんの元気のなさとは必ずしも整合的には感じられませんでした。このうち父さんが15社、程々が58社、大成功が15社になろうという孫さんの見立てと比べても私にはしっくりこないのです。