新型コロナ拡大に伴う世界経済損失額、最大940兆円－ＡＤＢが試算

コメント

注目のコメント

• 林田 修一

  世界銀行グループ MIGA 西・中央アフリカ代表

  ・2020年05月15日

  原文を読むと8兆8億ドルは最悪のシナリオで各種施策が実施され3か月で感染の影響が収まったいわば最低のシナリオは約4兆とのことで世界のGDP▲4.5％相当となる。
  これはIMFが試算していた̠▲3％にも近い水準。3％は近年の世界経済の成長率なので一年分の成長率に相当する規模。
  コロナの収束にかかる時間も大事だが、国際機関や各国による流動性の支援に加えて国家間の直接投資や貿易の水準をいかに早く戻すか、貿易紛争ではなく協調できるかという点が大きい。
  また、原文をみると約2億4千万人がアジアで職を失うとされているがこれも日本の労働人口の約4倍に相当するとてつもなく多い人数。
  
  https://www.weforum.org/agenda/2020/04/imf-economy-coronavirus-covid-19-recession/
• 土居 丈朗

  慶應義塾大学 経済学部教授

  ・2020年05月15日

  政策対応がある場合とない場合とでは、３か月につき対GDP比で２％の経済損失額に差があるようだ。短期的には政策対応によって損失額を抑えられるだろう。
  しかし、その政策対応が無コストで実施されるはずはない。経済支援の手仕舞いや債務償還などに伴い、今後中長期的に生じるそのコストを経済全体で誰かが負うことになるだろう。
• 辛坊 正記

  (株)ＴＯＡＳＵ特別研究員（経済評論家・コンサルタント）

  ・2020年05月15日

  IMF等いろんな国際機関が次第に見方を厳しくする中で、ADBも「最大4.1兆ドル」から４兆1000億ドル～最大８兆8000億ドルに見方を下方修正したということですね・・・　わずか1～2ヵ月の間に急速に見方が厳しくなっているところに新型コロナウイルスによる済封鎖の想像を絶する衝撃を感じます。
  「アジア太平洋地域は世界全体の損失額の約30％を占める見込み」とのことですが、世界のGDPに占める割合は30％強ですから、ほぼシェアの通りの損失といったところでしょうか。ただ、もともと成長力の高い地域だけに、衝撃の後遺症が心配です。