マイナンバーカード義務化を 「口座番号は事前登録」―自民幹部
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今回の騒動を受けて「マイナンバーカードが普及していないのが原因だ」と指摘する声も散見されますが、その前に「何故マイナンバーカードが普及していないのか？」を検討する必要があるのではないでしょうか。
【今回の給付金給付がうまくいかなかった】のは、「大して普及してもいないのに、電子申請ではマイナンバーカード必須」と言う、混乱必至な方法を採用したのが問題なのであって、マイナンバーカードが普及していなかったせいではありません。
このようなマイナンバーカードの普及にあたかも原因があるような論陣を張る方々の【問題解決能力】は極めて怪しいと指摘せざるを得ないですね。
このような不具合を根拠に「マイナンバーカード義務化」と叫ぶのも同様です。
マイナンバーカードの利便性が高ければ、自動的に普及するのであって、強権的な議論で普及させようとする態度は「え？自民党っていつの間に共産党になったの？」・・ってなものですよ。
これを礼賛される方々も、そこまで急進的な共産主義サイドへのシフトを促している話に加担している自覚を持った方が良いと思います。
そもそも、長引くデフレで口座すら持てない人も増えており、例えばネットカフェ難民などは銀行口座を開設できない訳ですが、「国民は必ず銀行口座を保有しており、マイナンバーと紐付けされねばならないのである」と言う考え方は非常にズレていると思いませんか。
例えば、運転免許カードも保険証も国家資格の証明も、マイナンバーさえ持っていれば、政府サービスの証明は一枚で全て事足りる・・みたいな感じの利便性があれば皆がこぞって利用すると思います。
銀行口座とか自治体ポイントとか、何故、まずは政府サービスの統合ではなく民間サービスとの連携で利便性を高めようとするのか意味不明ですし、そもそもその手の政府による閃きレベルのアイデア政策は愚策になるのがいつものパターンですよね。
何故、政府サービスの一元化をまずやらないのか？と言えば、省庁間の省益重視の話でしょう？省益のために国民の利便性は後回しにして、まずは国民はカネを給付して欲しければマイナンバーカード義務化ね！・・って相当に歪だと私は思いますよ。マイナンバーカードの利便性が低い理由は主に3つあると考えます。
一つはまだ開発中、検討中のサービスが多く、便利なサービスがリリースされてないから。現在、準備中のものが多いのであと3年ぐらいすればさまざまなサービスがリリースされます。
2点目は、マイナンバーカードの普及率が低いことがマイナンバーカードを活用したサービスを開発する意欲をそいでます。開発しても使う人が少ないとコケちゃうので、役人も慎重になります。鶏が先か卵が先かという話です。
3点目はマイナンバー制度の根本的な欠陥ですが、マイナンバーをキーにした行政機関間の情報連携にかなりの制限が課せられていて行政側が便利なサービスを作りたくても作れないからです。プライバシー権を理由に住基ネットやマイナンバー制度に対して裁判を起こして行政機関が国民の個人情報を利用することに制限をかけようとする人たちがいるので、行政機関が必要な情報を取得できないのです。極端な例になりますが中国のように国民の個人情報を自由に活用できればより利便性の高いサービスを作れます。
行政機関がもう少し国民の個人情報を取得でき、更に口座情報を登録してもらえれば、今回の10万円の給付金のようなさまざまな手当を申請行為がなくても給付することも可能になってきます。
