ロシュの新型コロナ抗体検査薬、米FDAが承認 大幅増産へ
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抗体検査薬の感度、特異度の高さも大切ですが、それ以上に、それが第三者機関によって評価され、確認されていることこそが大切です。
日本国内では、その正確性がまちまちな検査がランダムに行われ、その検査に基づいた報告が上がっていますが、データの信頼性が乏しく、必ずしもそれを基にした評価、アクションを取ることができません。
より正確で「標準化」された検査が普及することにより、国内および国際的な比較検討も可能になり、検査を行う意義が高まります。今後、地域ごとの疫学データの蓄積が期待されます。
ただし、個人レベルの「2度目の感染を防げるか?」の疑問に対しては、抗体の有無と再感染の相関の評価、さらには、陽性・陰性の質的判定にとどまらず、抗体の量的評価と再感染の相関を評価するさらなる研究が必要となります。新型コロナウイルス のヌクレオカプシドタンパク質に対する抗体を検出するロシュの検査薬がFDAから承認を受けました。正しく陽性と判断する感度が100%、正しく陰性と判断する特異度は99.8%超とプレスリリースで発表しています。数値を出すのに行なった実験は下記の製品情報のリンクにて説明があります。
記事の後半にもあるように 抗体が存在する=2回目は重症化しない の科学的に確定的な証拠が出るにはさらなる研究が求められますが、信頼性の高いキットが精度を保って大量生産できれば、新しいビッグデータを得ることができ病態の新たな理解に繋がります。
ロシュのプレスリリース
https://www.roche.com/media/releases/med-cor-2020-05-03.htm
製品情報
https://diagnostics.roche.com/us/en/products/params/elecsys-anti-sars-cov-2.html#productInfo抗体があれば、感染しないもしくは重症化しないのか、
さらに、抗体がどの程度の期間維持されるのか、
などを明らかにするためにも、信頼できる抗体検査法が安価に提供されるのはとてもありがたいことです。
価格はまだ分かりませんが。