レムデシビル早期承認へ閣議決定 コロナ治療候補薬、5月中にも
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FDAで承認されたからかどうか理由は分かりませんが、今回の対応は素早いですね。
アメリカでは医療機関に無償配布という事でしたが、日本ではどうなるでしょうか。
もし、そうなったとしても第1種感染症治療指定病院から優先的に、となるでしょう。
先日発表されたレムデシビルのSIMPLE試験のポイントをまとめます。
①今回の試験では非盲検で行われており、プラセボとの比較で、投与患者などの関係者はレムデシビルが自身に投与されているのを分かっている事が前提
②主要評価項目は投与期間を見たものである。5日投与と10日投与で差がなかった
③探索的項目(おまけ)で治療効果を判定。効果のあった患者はいずれの投与期間に於いても64%程度であった。
との事で、結果として、10日も投与しなくても5日投与で効果があったよ、というのがSIMPLE試験の概要です。米国の動きに追随した迅速な動きは、臨床現場の医師としてはとても助かります。米国から帰国し、まだ使えないのか、とヤキモキする場面も正直多かったのですが、緊急事態でのフレキシビリティに、今後の可能性も感じます。
現状の手持ちのエビデンスでは、レムデシビルが最適解に近い薬剤だと思います。唯一、「フェア」な対照群と比較した国際共同試験で、ポジティブな結果が示唆されているからです。
ただし、現在のレムデシビルの位置づけとして、いまだ”compassionate use”(効果は定かではないが、人道的な理由から使用する状況)に限りなく近い状況であり、必ずしも「魔法の薬の登場」というわけではないことにも理解が必要です。