新型コロナウイルスSARS-CoV-2のゲノム分子疫学調査
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国立感染症研究所から、ゲノム変異解析のトレース結果、ウイルスの親子関係を示すハプロタイプネットワークが表示、可視化できるように公開されています。データとバイオインフォマティクスの力強さと情報としての信頼性を感じます。
解読データには十分な長さのほぼ完全長の
全世界で登録されている4,511患者のSARS-CoV-2 ゲノム配列(2020 年 4月16 日現在)
日本は陽性検体から562患者(うちダイアモンドプリンセス陽性70名含む)
が使用されており、その結果からは
・ダイアモンドプリンセス由来はは抑えこめていて、収束できたのであろう事が期待される
・変異速度は現在のところ 25.9 塩基変異/ゲノム/年
・日本においてもヨーロッパ株を基点にした SARS-CoV-2 株が検出された
・初期の中国経由(第1波)の封じ込めに成功した一方、欧米経由(第2波)の輸入症例が国内に拡散したものと強く示唆された
など重要な考察が挙げられています。
少なくとも提供してくれた4500人以上の患者さんがいて、そこから核酸を抽出し、反応させ、機械をランし、シークエンスし、出てきたデータをアラインメントし、変異を同定して、マッピングできるように解析結果を作る。前線の医療者はもちろん、このお仕事に貢献された方々に敬意を表します。
途中バッシングを受けながらも現場で戦っていたダイアモンドプリンセスに関わる方々には、ただ感謝。少しでも報われて欲しいと思います。