日銀が追加金融緩和を決定 2回連続、国債買い入れ上限撤廃
コメント
注目のコメント
予想通りです。これを追加緩和として報じてくれるのですから有難い話です。
別記事のコメントでも述べましたが、80兆円はリフレ委員への「お気遣い」として残っていたものであり、言葉は悪いですがその始末には難渋している状況が続いてきました。既に年間購入額が10兆円ペースまで落ちていたので、70兆円も「量」の次元では膨らませることが可能な体勢にあったというのが従前の状況です。
ここで「無制限」のコンセプトと共に80兆円を葬り去ることができたというのは、事務方の優秀な仕事だと思います。80兆円は形骸化してはいましたが、これがあることで将来的にBM残高を削ることに矛盾が発生するという障害がありましたので、ここでやっとすっきりしました。
二義的な理由として「Fedは無制限なのに日銀はけしからん」という安直な発想(とはいえ無視できない勢力)をけん制する所作としてもワークするということでナイスな一手であったと評価して良いでしょう。ほぼ想定の範囲内ですが、FRBが地方債やジャンク債購入まで踏み込んでますので、まだ踏み込む余地があるとの見方もできますね。
逆に言えば、まだFRBはETF買ってませんから、やるやらないは別にして、FRBにも政策の余地があるとも言えなくもないですが。
コロナ以降の金融緩和は、事実上の為替政策から企業の資金繰り支援策に衣替えしていると思いますが、為替市場的にはやや不満だったのか円高に振れてますね。結局のところ、政府がコロナ対策としてお金をばらまく時に発行する赤字国債は無制限に購入するとの宣言で、これはヘリコプターで上空から国中に紙幣を撒くような「ヘリコプター・マネー」政策を宣言したのと同じで、アベノミクスの初期から少なくない専門家が期待していた経済政策が、コロナ対策の名の下に実現することになったという次第です。まぁ、アベノマスクよりこういうアベノミクスの強化の方が、国民には喜ばれるから、結果オーライだとは思いますけど、緊急事態宣言の時に併せて、かつもっと早く発表してほしかったと感じてしまうのは欲張り過ぎでしょうか?