日本航空 3000億円規模の借り入れ検討 新型コロナで経営悪化
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このような非常事態になったら、兎にも角にもキャッシュがすべてなので、手許に厚めにキャッシュを積んでおく必要があります。
というコメントはこちら↓でしています。
https://newspicks.com/news/4842664?ref=user_391390
上場企業は平時には”ある程度”のキャッシュを持っているだけで、必要になったら調達すればいいやというスタンスです。そのため、エアライン各社も手許キャッシュはせいぜい月商の1-2ヶ月分くらいしか持っていません。
問題は、コロナショック級の非常事態に見舞われた時にどれだけすぐ借りられるかという点です。
民間銀行がお金を貸すのは、貸したお金が確実に返ってくる企業であることが基本です。企業側がお金を必要としているかどうかは二の次です。
とすると、月並みな指標でいえば、借金返済の原資となる資産がいかに充実しているかを示す「自己資本比率」が高い企業ほど借りやすいと言えます。
グローバルなエアラインを見渡すと、自己資本比率は
JAL:57.4%
ANA:42.3%
アメリカン:債務超過
サウスウェスト:38.0%
ブリティッシュエアウェイズ(IAG):19.1%
エールフランス:7.4%
ヴァージンアトランティック:債務超過
シンガポール:37.2%
ヴァージンオーストラリア(今週経営破綻):9.1%
となっています。
適用している会計基準の違いもあって、単純比較は必ずしもできませんが、日本のフラッグシップ2社は相対的に余裕があって、報道されているとおり民間銀行からでも借りやすいといえます。
アメリカンや稀代のアントレプレナーでSirの称号も持つリチャード・ブランソン氏率いるヴァージンアトランティックに至っては債務超過なので、民間銀行から借りることは期待できません。政府が支援してくれるかどうかに生存がかかっています。JALのみならず、世界的に、全ての航空会社は、緊急融資が必要です。その額が巨額になり返済不能と思われる場合は、アリタリアのように国有化になると思います。