マレーシア航空・エアアジアの統合「選択肢の一つ」…航空業界に再編の動き
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マレーシア航空をどうするかは、近年のマレーシアにおいて重要課題であり続けました。マハティール前首相は、かつての政権期(1981〜2003年)にマレーシア航空に対しては厳しい態度をとりました。LCCの雄エアアジアが起業でき、成長できたのはマハティールがマレーシア航空だけでは健全な競争市場ができないという考えがあったと、エアジアアの創業者のトニーフェルナンデス氏は話しています。
コロナによってエアアジアも非常に困難な状況に置かれていますが、マレーシア航空は再建が難航していました。ここ数年は、マレーシアの顔はマレーシア航空というよりも、実質的にはエアアジアだったとも言えます。コロナで非常に難し環境に置かれるなか、統合という選択肢はあり得るでしょう。
なお、エアアジアについてはNewsPicksで配信したフェルナンデス氏へのインタビューをご覧下さい。2016年に後藤副編集長がクアラルンプールに出張し、独占インタビューを実施しています(私もくっついて行きました)。アジアの航空業界に衝撃を与えた企業家の様子、マレーシア航空やシンガポール航空との攻防などのエピソードは今なお色褪せることのない面白みがあります。
第1話:日本の航空業界には「ユニクロ」が存在しない
https://newspicks.com/news/1933073
第2話:社名の由来はX JAPAN。国境を超える「空のユニクロ」
https://newspicks.com/news/1933080
第3話:ANAと「スピード離婚」、そして日本市場のリベンジへ
https://newspicks.com/news/1933081
マレーシア航空の2014年の航空機墜落については、拓殖大学海外事情研究所の『海外事情』に論文を寄稿したことがあります。事件の経緯に加えて、マレーシア航空の厳しい経営状況について、他のアジア主要航空会社とも比較し、データを活用して分析しました。
「マレーシア航空を襲った2つの悲劇」(2014年10月号、『海外事情』)
http://www.kaiken.takushoku-u.ac.jp/journal_all_index.html
電子版がありませんが、大学図書館や大きめの公共図書館にはあることもあります。在庫があれば拓殖大学海外事情研究所やオンライン書店から購入可能です。マレーシアはLCC(低コスト航空会社)のエアアジアのほうが生き残れる可能性が高く、FSC(フルサービス航空会社)のマレーシア航空を買収することは十分あり得る。