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ビジネスの話題に関する特別インタビュー
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日本最大手の自動車メーカー、世界でもトップクラス。傘下に日野・ダイハツを有し、SUBARU・マツダ・スズキとも業務資本提携。HV技術をベースにPHV、FCV、EVを展開。北米を中心にレクサスの販売も。
業種
自動車
時価総額
62.1 兆円
業績
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家電、住宅関連機器、車載機器、電子機器、FA機器等の開発、生産、販売、サービスを行う総合電機メーカー。アジア中心に米州、欧州等に海外展開。2022年4月から持株会社制へ移行。
時価総額
3.59 兆円
業績
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トヨタはまだ本格的にEV市場に打って出ているわけではありませんが、2030年にEVとFCV(燃料電池車)であわせて100万台以上を売ることを目標にしています。
これに向けてCATL、BYDといった中国勢と相次いで協業を開始していますが、なぜパナソニックとだけは合同出資で「会社設立」にまで踏み込むのか。
新会社の社長で、トヨタ出身の好田社長のインタビューを通じて明らかにします。ぜひご一読ください。
全固体電池は、ハイパワーが出せるのと、
液体のリチウムイオン電池だと、
高温や寒冷地では動作が不安定になりますが、
固体だとそれが起きないのがメリットです。
昨年お話を聞いた東工大の菅野教授のお話では、
将来的にはリチウムイオン電池は
全固体電池に切り替わるだろうとの話でした。
但し、EVで使える様な量産化には
あと10年くらいかかるそうですが、
EVの開発にも同様の期間がかかるため、
自動メーカーとバッテリーメーカーの
関係は今から作っておく必要があり、
そのためには現行のリチウムイオン電池の
完成度に大きく影響を受けるため、
バッテリーメーカーは両方の開発が必要です。
要は固体電池が出来たからと言って、ああそうですかと、
すぐに製造ラインに載せられるわけではないということです。
電池において、現在・未来で何が論点となってくるのか、中国、日本が何に強いのかなど、端的な説明でとても分かりやすい。
一方で、現在ある差というのは、作るほど知見がたまり研究開発含めた投資額が増えるから縮まりやすいという点もある。それが過去に半導体や液晶で、日本が先行しながら負けていった歴史。だから「量を作る」ということは極めて重要。
併せて、物理的・化学的な限界がある世界でもある。だから原価構造から考えて、短期のロードマップと長期のロードマップが必要。LiBの進化は続いているし、そのおかげで性能は大きく上がり、コストは大きく下がった。LiBも液晶も、当初は「メリットもデメリットもあるが、コストが高い」というものが規模によって当初考えられないほどに進化したもの。その意味で長期で全固体電池やリチウム空気電池などは十年~数十年単位で研究を続けることが必要(LiBも実用化から30年経っている)。
トヨタのハイブリッドは90年代に開発が始まったが、それも長期のエネルギーを見通して投資し続けて、初代は作るほど赤字で、2代目に一気にコスト構造もボリュームも改善して、それ以降はベストセラーになっている。短期を規模で取りながら、長期の開発をしっかりできるところはトヨタの本当に強いところ。
規模・資金力・技術力があるから、EVや自動運転など、トヨタは最近本当に全方位でやっている。全部が成功するわけではないなかで、全部をやっていれば「負けない」という王者の戦い方だと思っている。
それにしても、業界の1,2,3位とそれぞれしたたかに提携をまとめる手法、王者にしか真似できないやり方ですね。提携を成功させる手腕ももちろん素晴らしい!
ただ、日本企業は、初期仮説に固執しすぎることも多いので(テレビ、テスラ、、も)、状況に応じて舵取りしてって欲しいとおもおいます。
すでにリチウムイオン電池はコモディティ。
全固体電池に関しても、初期は日本勢が躍進すると思いますが、10年スパンで見るとコモディティになってしまいそう。