「コロナ死亡率」男性は女性の2倍という衝撃
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性別による関係といっても交絡因子がかなり多いため、実際には何が因果関係になっているのかは判断が難しいです。
1つ、以前から言われているのは喫煙の影響です。比較的少人数の臨床研究ではありますが、喫煙が重症化リスクになることは初期の論文で報告されており、男性の喫煙率が女性よりも高いことが関係しているのかもしれません。研究者の立場では、行間を埋めるような仮説をたてることが重要ですが、我々一般の視点では、事実は事実として受け入れて、それ以上想像を膨らませすぎないことも重要だと思います。
BCGの記事でも説明させていただきましたが、各要因の裏側には、交絡因子と呼ばれる解釈の誤解を生むような第三者因子やバイアスが無数に存在する可能性があるからです。
死亡率との関連が指摘されている因子としては、男性の他に、高齢、初診時の39度以上の高熱や呼吸困難、高血圧、糖尿病、喫煙なども知られています。
いずれもバイアスの可能性を排除できず、因果関係まで言及できるものではないことに注意が必要です。イタリアでも,だいぶ前から男女別の致死率(致命率)を公表していますが,どの年代も,男性の致死率は概ね女性の倍前後です。
参考までに,イタリアの国立衛生研究所が4月7日に公表したデータによれば,
30代男性0.6%,30代女性0.2%
40代男性1.4%,40代女性0.4%
50代男性3.5%,50代女性1.0%
60代男性10.3%,60代女性5.1%
70代男性26.9%,70代女性15.6%
80代男性38.4%,80代女性22.6%
90代男性40.6%,90代女性21.2%
となっています。
https://www.epicentro.iss.it/coronavirus/bollettino/Bollettino-sorveglianza-integrata-COVID-19_6-aprile-2020.pdf
ただ,致死率に相当の性差があるとはいえ,上記データからも明らかなとおり,高齢者が発症した場合,特に,厳格な全身管理を受けられないと危険性がかなり高くなるというのは男女共通といえます。(性差以上に年齢差が顕著です)