ＰＣＲ検査拡充へ 「ドライブスルー方式」も検討 新型コロナ
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検査の拡充は可能ならばするべきですが、ドライブスルー検査には医師としては否定的です。
最大の理由は感染防護具不足です。
ドライブスルー検査は患者からすれば、車に乗ったまま検査者以外と接触せずに検査を受けられる、気軽に受けられるというメリットがあります。
しかし、検査する側からは如何でしょうか。本当にこれをきちんと実践するならば、写真にあるように感染防護具は必須です。(これは医療機関での検査も同じ)
ある感染者を検査したとします。PCRは鼻の奥に綿棒を入れるので、必然的に咳やくしゃみを誘発し、それは検査者の感染防護具に着きます。この感染防護具のまま、次の人を検査したら。どこかのタイミングで、検査者の感染防護具についているウイルスをもらう可能性があります。
故に、患者ごとに感染防護具は交換する、これが鉄則です。
現在、医療機関で医療者を守るための感染防護具が不足してきています。マスクのみならず、フェイスシールドやガウンも。
そんな中、ドライブスルー検査に割く分はありません。
今の基本方針は、「重症者の救命に医療資源を割く」です。
医療機関で、症状などから感染が疑われる患者に検査を行う、のが今あるべき姿です。
誰でも検査できるようにする。それは出来れば素晴らしいですが、優先度が低い項目です。コロナウイルスの累積検査数を比較してみると、現在日本は8万件ほどですが、韓国は今の時点で50万件ほどです。日本が韓国人口の1.6倍ぐらいなので、その規模まで考えると、日本の検査数は本当に少ないのではないかと思います。
韓国で積極的に行われているドライブスルー方式は、感染者との接触を減らすことになるので、検査を実施する医療関係者にも普通のPCR検査より安全だと言われています。またスピードの面からしても普通のPCR検査より３倍ぐらいの検査数ができます。とにかく今は検査数を増やして日本の現状をしっかり把握することから対策を立てていくことが大事だと思います。良いタイミングだと思う。軽症者や無自覚者は自宅やホテルで隔離できるようになったので、検査を増やしても患者が殺到して医療崩壊を起こさない環境が整ってきたので。ここからは検査を一気に増やして市中の感染状況を正確に把握できるようにしていくことが大切。それがロックダウンを解除する時期を判断するための重要な指標になるので
