【分析】産業ロボット決算で読み解く「コロナ後に伸びる業界」
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産業用ロボットは景気の先行指標。多くの会社で売上は低迷。しかし受注を見ると回復の兆し。更に先行する指標としてサーボモーターの受注と売上。需要の先行きを読む上で観測するべき業界、企業、指標を特定しておく事は大切だわ。明日考えてみます。
注目のコメント
かつて世界の半導体市場を席巻した大手家電メーカーが弱ってしまった日本において、精密機器と産業用ロボット市場のプレーヤーはいまだに日本の存在感たっぷり。それだけに応援したくなるもの。
P/Lの構造上、売上高がちょっと減るだけでも、その影響はレバレッジが効いて利益はガタ減りしてしまうんですよね。
有価証券報告書や決算短信は、決算書だけ見ていても先行きについては理解することができず、この記事のように「受注残」をチェックすることによって「ワオッ!」を発見できるため、全体をザーッと見ることをオススメします。景気の指標として頻繁に取り上げられるGDP。ただ、1-3月期のGDP(1次速報)発表予定日が5月18日、世間がもっとも気にしている4-6月期は8月の発表予定と、タイムラグがあります。
そこで、直近の景気動向の探るために、日銀短観による企業の景況感を示す業況判断指数(DI)があります。次の30日には、経産省から製造業の生産の増減を示す3月の鉱工業生産が発表される予定です。
今回、「景気の先行指標」として、産業ロボット企業の決算から、経済情勢を読み解きます。産業ロボットは、ソフトバンクグループのヒト型ロボット「ペッパー」などとは異なり、工場で活躍しているロボットで、日常生活では見かける場面が少ないものの、有望市場の一つです。
産業ロボットのほか、工作機械、半導体製造装置などの「産業機械」。中国企業の台頭もありますが、今も日本が高いシェアを維持している分野です。
半導体のように、日本企業のシェアが低下している分野にも産業機械が使われているので、産業機械を調べれば、そうした日本が失ってきた産業も含めて世界の景気動向をうかがうことができます。
ほかには「素材」分野。日本の化学メーカーや繊維メーカーは、自動車やスマホの部材のほか、半導体の製造に使うフォトレジストなどで高いシェアを持っているため、そうした企業の決算情報も、マクロの経済状況をつかむ糸口になります。≫この傾向が意味しているのは、2018年1〜3月期をピークに、2年間(8期)にわたって続く売上高減少の傾向が、「底を打ちつつある」(ファナック)ことだ。
≫3月以降も同様の水準で受注があることから、安川電機は今の経済状況について、「決して悲観的な状況ではない」(同)とみている。
本当にそうでしょうかね。この状況からすると、顧客は今納品されても困りますから、出荷延期を要請しているころではないでしょうか?(CashOut抑制が働く)
他方でも、メーカ自身の稼働が落ちているので、生産できるかどか。
この状況を脱した時期にどうなるかは分かりません。急激に元に戻り、今まで以上に需要が強くなるのかもしれませんし、緩やかに平常に戻ってそのままなのかもしれません。いずれにしても「今」だけを見るならば、いくら産業機械が先行指標とはいえ1-3月という過去の指標値だけでは楽観的になれないです。
従い、私は上記見解に対し、大いに疑問です。