夫が営業話の術中に「あれは拷問やで」 ややこしい保険

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• 吉本 佳生

  エコノミスト、著述家

  ・2020年03月27日

  外貨建て保険はかなり前から大量に販売されており、売り方に問題のある金融商品の一つです。海外の高金利で運用するから為替リスクはあるけど為替差損を超える金利収入があるという説明で売られています。しかし、経済理論によれば、高金利の通貨は高インフレを反映しており、高インフレは為替レートの下落によって調整されるので、高金利分は為替差損で打ち消されるはずで、データで確認してもそれは事実のことが大半です。この構造を持つ危ない金融商品は過去にたくさん販売されていて、日本人の金融リテラシーの低さにつけ込むやり方に立腹すると共に、せっかくリスクを負ってくれる日本人の資産が海外に流出してしまう結果になることも残念に思います。私は過去にこの点を指摘する啓蒙書を何冊も書いて注意してきましたけど、まだまだ投資してしまう人がいることを悔しく感じています。そんな外貨建て保険に投資するくらいなら、不景気とコロナ騒動を反映して割安になっている日本株を買う形の投資をしてほしいと思います。