世界の財政出動、史上最大か＝金融危機上回る―新型コロナ対応
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ちなみに、リーマンショック時は日本円に換算して米国で真水70兆円以上、中国は同50兆円以上、日本が30兆円以上やってますから、今回も各国がどの程度財政出すかで本気度がわかってくるでしょう。
すでに海外の主流派経済学者の間でも財政政策の再評価が進んでますが、コロナショックはこれを後押しすることになるでしょう。金融危機は、まさに金融の問題で、レバレッジの巻き戻しが発端であり、治療薬は明確だった。結果として、消費に与える影響も限定的で戻りも早かった。
しかし、今回は、消費そのものが発端で、原因は解決しようもないか、解決には時間のかかるウィルスとの戦い。原因を解決せずにカンフル剤を打ったとしてどこまで効果あるのか。しかし、そもそも消費を止めているのは、国境規制や消費の自粛をさせている政府自体で、実は消費意欲は特に止まっておらず、失業や給与手当てさえしてしまえば一時的な話で元に戻るという結果もありえる。
いずれにせよ、金融危機とは派生経路違うので、一緒くたにする議論は有用ではないように思う。今般のコロナショックがなかったとしても、日米欧の先進諸国は大規模な財政出動の必要性を訴える声があがっていた。ショックによる実体経済へのダメージはまだ計り知れないが、既に相応に深刻であることが大勢的な見方となっており、「史上最大」は当たり前にする必要があるくらいの認識が必要かと思う。それを前提としてどこまでの規模と内容をどの程度の速度で実行に移せるか。財政問題はそれこそ不要不急であり、このショックを人災と化す方向に行かないことを願う。
