NY州、感染者1万人超え=収束まで「数カ月」―新型コロナ
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全米の取り組みにより、これから感染者数を半分に抑え込んだとしても、50-60万人程度にまで感染が広がり、「収束まで数ヶ月」かかる。
これらは根拠なくリリースされた情報ではありません。ニューヨーク市の北部に位置するコロンビア大学の数理モデルなどをもとにした推定であり、米国の各一般メディアからもリリースされています。
こういった数理モデルは、未曾有の感染流行である以上間違いが出る可能性もありますが、科学をもとにした推測は「より間違いの少ない」方法とも言えます。
また、中国、韓国などといった国での先行する経験や、ウィルスの知見が増えれば増えるほど、より現実に近いカーブが描けるようになります。
なお、日本でも同様の数理モデルによる推計が行われていますが、当然人の動きや疫学介入の質が異なるので、米国の推計をそのまま日本に持ち込めるわけではありません。
参考: https://www.nytimes.com/interactive/2020/03/20/us/coronavirus-model-us-outbreak.html?referringSource=articleShareアメリカは韓国同様、検査・検査・検査ですね。
徹底的な検査と社会的距離確保でウィルスの封じ込めを狙ってる。
それができるのは、アメリカは医療費が異様に高いため、軽症者・無症状者に対する自宅待機指示が受け入れられやすいから。偽陽性含めて怪しきはすべて念のため自宅で隔離をするということができる。
一方の日本は、医療費が安いため、同様の政策をとりづらい。検査・結果・検査をすると偽陽性の人も含めて、軽症患者や健康な人までもが病院に押し寄せ、医療が機能しなくなる。最悪の場合、病院がクラスターになる。
なので、現在日本がとっている濃厚接触者と疑わしき症状を持つ人のみに対して検査をする、という姿勢は理にかなっている。
が、感染経路の追えない感染が最近増えはじめており、そうなると、流行爆発を押さえられなくなる。
そろそろ流行爆発時に対応できる程度の検査能力の拡充と、陽性でも自宅待機になる基準の整備、や軽症者専用隔離医療施設などの自治体ベースでの準備などが必要なフェーズにはいってきているかもしれない。
ちなみに、終息までの時間で言うと武漢の例が参考になる。一時期アウトブレイクしていたが、現在の新規感染者はゼロである。都市封鎖から二ヶ月でのことだ。つまり、武漢の例は徹底した社会的距離の確保により、ウィルスの再生産数(治るまでに何人に感染させるか)は1以下にできることを証明している。2ヶ月という数字からすると、再生産数は0.3程度まで押さえられていると推計できる。
そこまでの隔離政策を徹底できれば、この記事にある数ヵ月で終息というのも現実的であろう。
ただし、それはNY州に限ってのことであり、その後外部からの流入を許せば流行の再燃リスクはのこり続ける。米国は今日までに182697件検査して23203が陽性(陽性率12.7%)
https://covidtracking.com/data/
日本は22581件検査して1772人が陽性(陽性率7.8%)
https://covid-2019.live/
日本の方が検査件数を抑えていて、可能性が高い人しか検査をしていないと思ったのですが、上記の陽性率を見ると、米国の方が「狙いをつけて検査している」と言えるのではないでしょうか。