【核心】なぜ今、世界の「金融危機」が止められないのか
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何故止められないのか?という質問に対しては人智を超えたことを理由に危機が起きているからとしか言いようがありません。テロや天災で市場を閉鎖した時とムードが近いものを感じます。あらゆる裁量的なマクロ経済対策が意味ないにもかからず、「やらないと失望」というループに入っています。一時的にでも時価会計を停止する、中銀が簿価で資産を買い取るなどの措置をしないと本当に取り返しのつかない傷を負うのではないかと不安になります。
市場原理を阻害することの怖さ、それが不健全であるという事実、再開する時の難易度の高さetcそんなものは承知の上です。現にここまで振り込んだのに全て焼け石に水だったわけです。懸念は小さくありません。そもそも金融危機ではないと思います。
一般に金融危機とは、金融に端を発する事、極端な流動性低下による金融システム不全、そのいずれかまたは両方を指しますが、少なくとも前者出ない事は明確、後者については局所的には発生していますが金融システム全般が機能不全を起こしているわけではありません。
極端な資産ボラ上昇や信用縮小は無論みられるが、FRBがいまのところQEその他で踏ん張ってる事もあり、また米主要銀行の体力もリーマン時とは状況が異なる。
その状況をもって金融危機という言葉はあたらないと思います。
今起きている事は実体経済の麻痺、サプライチェーン危機、そこから派生する不況入りないしはその可能性、ならびに米ドル以外のほぼ全ての金融資産の一時大幅下落、といったところであって、金融に端を発するわけでも、金融システム不全でもないので、金融危機とタイトルに付す状況には、少なくとも未だ無いと思います。注意は必要ですが。Quartzがコロナ危機を受けて、急きょ始めたニュースレター「Coronavirus:Need to know」から今回は特別に抜粋をお届けします。日本のニュースからでは見えない視点とファクトが手に入るはずです。
Quartz Japan(https://www.qz.com/japan/)では、継続的に世界のコロナニュースをニュースレターで届けています!