パッケージデザインの好感度を教えてくれるAI
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プラグさんと共同研究しています。6月の人工知能学会@熊本で発表する予定ですが、好意度の予測が相関係数0.65でできるまでになりました。単純にネットに転がっているツールを使うのでなくて1年間色々と創意工夫を施した結果です。我々のところにご相談にいらしたときは相関係数0.51でした。相関係数0.65は低いと思われるかもしれませんが、好意度というとても主観的かつ個人性の強いものを扱っているので人同士の相関も一般的にはそれくらいになることが多いです。データ量もとても大事であることは言うまでもありませんが、おなじデータを使ってもDNNの使い方で結構差が出るという好例だと思います。
(共同研究をしている会社さんなので話半分で聞いてください)
何がすごいって、他のPickでも書きましたけど記事にも出ている坂元副社長が素人レベルから始めて
「このコード、エラーの内容から、バッチサイズのミスマッチと思うのですが、(以下省略)」
という会話が(昨日のことです!Slackで!)さらっと出てくるほど勉強・努力されていること。日々の業務で大変なはずなのに本当に頭が下がります。正月休みもずっと研究されていました。こちらも調子にのって冬休みの宿題を沢山出してしまいたくなるほど(苦笑)。
ご自身ですべてコーディングされるんです。我々の実験結果も「そのコード、ください」ではなくご自身でコードを見ずに再実装して納得が行くまで確認されます(コードをご提供となるとライセンスの話が出てくるのですがここでは割愛)。いまはKerasとPyTorchを使いこなされています。分かる人にはこの言葉だけで「え、ほんと?」となると思います。
社内の上層部にこのような方がいらっしゃるとこちらもノウハウや最新の技術動向をお伝えしてもぴしっと伝わっている感があるし、社内の方も「偉い人はやれというだけで楽だよなぁ」とならなくて、本当に素晴らしいと思っています。
今度、パッケージデザインの好感度予測AIとしてではなく、会社のいち経営者がDNNを使いこなせるようになるまでという視点で取材してみるのも成功事例として面白いかも>各社の記者さん
AIが商品パッケージを評価、大幅な時間・コスト削減の実現となるか
https://newspicks.com/news/3882525これと似たように、NetFlixのサムネイル画像は、AVAというAIを使って、映像の中から最適なシーンを選んでいます。もちろんサムネイル毎の視聴数の評価が行われているはずです。
薬物問題で日本のテレビに顔出しされていなかった俳優がサムネイル画像になっていたとき、「もしかして、狙いなのか?」と思いました。
空力の研究をしている人が、空気抵抗をなくそうと極めれば、車は全て同じ形になると言っていたけど、AIでのデザイン評価の未来は、1つのデザインパターンに収束されていくのだろうか、それとも、多用になるのだろうか。
似たようなデザインが多すぎるから評価を下げる、といったように、社会性も考慮されるのだろうか。感覚的なデザイン分野に機械学習を取り入れて、切り開いていくのは大きな価値のある取り組みですよね。山崎先生の共同研究ということで、注目度大です。