大量の電力を消費するAIは、どこまで「地球に優しく」なれるのか
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原発3基が1時間に出力する電力という表現が分かりづらい。比較するなら、発電所ではなく消費側。
例えば、2011年3月、震災後の自粛ムード漂う中、発表された数字だと、
(東京電力管内の主な産業や施設など)
・東京ドーム プロ野球1試合:0.04 GWh/回
・東京ディズニーリゾート:0.57 GWh/日
・飲料自販機:4.00 GWh/日
・パチンコ:4.15 GWh/日
・食品:15.30 GWh/日
・鉄道:17.26 GWh/日
・鉄鋼:17.53 GWh/日
・化学:24.70 GWh/日
・自動車・電機など:46.17 GWh/日
今回のルービックキューブAI 2.8GWhは、東京ドーム プロ野球70試合 、東京ディズニーリゾート5日間、自販機・パチンコの0.7日に相当する。
(※各消費電力はあくまで推定値のよう)
=参考=
情報ソースは読売新聞。その紹介ブログは偏った見方をしており、当時の混乱ぶりがうかがえる。
http://deliciousicecoffee.jp/blog-entry-4188.html消費電力についてAIだけでなく誰しもが考えなくてはいけないことは間違い無いと思います。
ただ、「自分のアルゴリズムのエネルギー効率をアピールする研究者も増えた。」については言及しておきたいです。
このような「アピール」はAI時代以前にも当然ありましたし、消費電力節約以外にもスマホや車載での処理という目的で低消費電力化が重要なこともあります。そもそも、性能の優劣は精度、速度、効率、リソース消費量(含ネットワークサイズ、メモり、電力等)、トレーニングデータ量のいずれかを一定にしてその他で従来手法より優れていることを示すもの。一部はリソース消費量が少ないことをアピールするのは当然。
強化学習などを使ったネットワークの枝刈りとそれによる低消費電力化なんかはとてもおもしろいと思って注目しています。そのための学習にも電力を使うんですけどね。そうなのです。人間の脳はわずか30WであらゆるAIより遥かに汎用的でロバストな知能を獲得できる。そんな面でもやはり、AIは人間にまだまだ遠く及ばないなあと思うのです。