ビジネスリーダーが「東洋思想」に注目する理由―世界はいま“文明の大転換期”にある
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「機械・西洋」から「人間・東洋」へのパラダイムシフト、が本当に起きているなら、岡倉天心の『茶の本』が愛読書の僕からするとうれしい限りですが、そんなに単純でもない気がします。
そもそも日本では、東洋的な価値が見直されている気配がまるでない。いまだに西洋、というよりアメリカ的な価値の流入が続いています。
アメリカで東洋思想が流行れば逆輸入されてくるかもしれませんが、変質したものになっている可能性もあります。
そんなことしないで、まだ漢籍の素養がある人が西洋文明に触れた時代、明治初期の知識人の思想をたどってみるといいと思います。
岡倉天心が筆頭ですが、福沢諭吉や内村鑑三などもです。私は東洋思想、中でも中国哲学は役立つと思います。
中国哲学の成立時期は紀元前で春秋戦国時代に当たります。
当時は国が入り乱れ、多くの戦争がありました。
その中で諸子百家と呼ばれる思想家たちが各国で政治哲学として、尊ばれました。
その中でも、役立つのは、論語、孟子、孫子だと思います。
論語は渋沢栄一も『論語と算盤』に著したように、人が生きる道を表しており、人間力を育てるのに役立ちます。
孟子は孔子と生きていた時期は異なりますが、孔子の儒教を学んだ何代か後の弟子であり、『天地人』や『五十歩百歩』などの名言があり、王道を説いており、リーダーとしての考え方を身につけるのに役立ちます。
孫子は兵法であり、孫武と孫臏の作と言われています。兵法なので、場面場面でどのような考え方でどんな戦略や戦術を取るべきかを教えてくれます。しかし、孫氏では戦うことを良しとしておらず、戦わずして勝つことにもありますし、敵の心の洞察まで入っています。
このようなところから戦略立案や取組の進め方などに役立ちます。
私はこれらを学んでから、自分が成長したと思えるようになりました。
東洋か西洋かと言うよりも、人間的に成長することはとても大切ですし、リーダーは人間として成熟している必要があるため、
振る舞いばかりに着目するのではなく、思想によって人間力を高め、自分を律していくことが大切だと思います。以前NewsPicksでも、「ハーバードの人生が変わる東洋哲学」の書籍転載をやっていましたね。https://newspicks.com/news/3885265/body/
西洋の機械的なマネジメントや経営でここまでの発展がされてきましたが、持続可能で倫理的なヒトのあり方が問われる現代には、一歩立ち止まって自らを省みる東洋的なリズムが必要ということなのかな、と感じました。
記事中より、「正反対の性質を持つ西洋思想と東洋思想の融合の中から、新しい価値を生み出していくことが肝要だ」とありましたが、どちらか一方に偏るのではなく、バランス良く持つことが重要なのですね。