WHO調査報告書 症状の特徴・致死率など詳しい分析明らかに
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このデータを見てわかるように、子供の感染は少なく、重症化しにくいのが特徴です。理由ははっきりとわかっていませんが、小児や乳幼児に感染しやすいウイルス(ロタウイルス、RSウイルスなど)もあればそうでないものもあるため、ウイルスの特性なのだとは思います。ちなみにSARSも小児の感染は少ない傾向でした。
インフルエンザは学校で子供たちの中で流行してそれが家庭に広がり、職場でも流行する、ということはよくありますが、新型コロナではそのような報告はまだありません。そもそもこのウイルスは子供に感染しにくいため、子供が集まる場所よりも大人が集まる場所を制限するのが正しい判断です。その点でいうと、今回の一斉休校は全く合理的とは言えず、エビデンスを無視して政治家主導で行った判断の悪い例だと感じました。
また、地域によって死亡率が異なるのも重要な点です。武漢のように病院に患者が殺到しキャパオーバーになれば、救えるはずの命も救えなくなってしまいます。流行地の医療体制をどう維持するかが、死亡者数を抑えるために重要になってきます。現在進行形で世界中が新たな感染症と向き合っているので、
随時でてくるデータをもとに、根拠に基づいて、適宜今の方針が正しいか検討してほしい。
全国一斉休校は、子どもの安全のためというよりも、
集団感染のリスクとなりうるクラスターを減らすことで感染拡大を防ぎ、
感染したら重症化しやすい高齢者を守るため。
そのために子ども、保護者、学校関係者に強いている負担があまりに大きすぎる。
同じくらい強く、高齢者にも、不要不急の外出を控えるよう要請しているならまだしも。40ページにわたる報告書ですので、当然ですが一つの記事でその内容を扱いきることはできていません。ここでは、記事で触れられていない重要な内容を補足させていただきたいと思います。
・中国内の感染流行は1月23日から27日あたりを境に減少に転じており、持続的に減少傾向である。
・発生源となった動物はコウモリのようだ。それを媒介した動物については、いまだ検索中。
・感染経路は、飛沫感染と接触感染。空気感染は報告されていない。エアロゾル感染は医療機関の特定の処置で起こりうるが、主要な感染経路ではない。
・糞便からのウィルス検出も報告されているが、主要な感染経路ではないようだ。
・感染クラスターの8割程度が家族内感染である。家庭内の二次感染リスクは3-10%程度と推定されている。
・武漢では1800以上の疫学者のチームが濃厚接触者の追跡調査を行った。濃厚接触者のうち、実際に感染確定したのは1-5%の範囲であった。
・広東省で行われた32000件のコロナウィルスPCRのうち、陽性率は0.14%であった。
・インフルエンザとは異なり、妊婦さんは重症化の高リスクとはならないようだ。
WHOレポート: https://www.who.int/docs/default-source/coronaviruse/who-china-joint-mission-on-covid-19-final-report.pdf
疑い例を含めた70000人を超えるデータはJAMAで公開中:https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2762130