日経平均株価 400円超値下がり 4か月半ぶり2万2000円下回る
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連日、売り先行で相場形成されていますね。中国を軸にしたサプライチェーン停滞で主要企業が業績見通しを出せないという形で不安が鮮明になってきました。目に見えないリスクという意味では新型コロナウィルスと同じで、金融市場にも不安が連鎖し始めています。これは普段の下げ局面よりも何か危険な匂いがしますね。
テクニカルなお話は金融専門家にお任せしますが、世界の金融市場を取り巻く現状のおさらいです。
先日のG20が出した新型コロナウィルス対応の結論は各国が協調して金融緩和で乗り切りましょうというものでした。しかし、直近の各国の対応を見てると思いきったことができておらず、今後も打ち手には限りがありそうです。
例えば利下げですが、そもそも既に日本とEUはマイナス金利で米国でも1.4%と下げるにも余地がありません。それに米国の株価水準は以前から年二回の利下げを織り込んでいましたので、追加利下げによる金融市場のプラス要因には弱いです。
また今回の問題は、中国を軸にしたサプライチェーンの停滞がマイナス要因の根本ですので、景気減速の原因はモノ不足にあります。そこへ利下げによりマネーサプライだけを急激に増やせば「カネ余りモノ足らず」の状況が生まれ、最悪はハイパーインフレになってしまいます。
反対に金利を上げた場合はどうでしょうか。今の米国の高景気を下支えしているものの一つにレバリッジドローンというものがあります。日本は100兆円ほど引き受けているともいわれていますが、金利を上げればこれが不良債権化する方向になり、下手をするとリーマンショックの再来です。
金利を下げれば急激なインフレ、上げれば劣後債の破綻とどちらも悪手。このような打ち手のなさも金融市場は見抜いているようで、行き場を失ったダブついたマネーが右往左往しています。
新型コロナウィルスについてはサンフランシスコ市が緊急事態宣言を出し、イタリアでは政府高官が感染し発症と今まで欧米にとっては遠い東の国々で起きている他人事と思っていたパンデミックが自分たちの身近なものとなってきました。そのような意味でも世界的な景気への影響はまだまだこれからだと思います。これだけ企業やGDPの数字が悪く、さらにコロナの状況から見てもそんなに下がってない。日本の被害はリーマンショック以上かと思ったが。やっぱり日本株もほとんどはアメリカ人が持ってたということか。
今回、株価以上に日本経済はダメージを受けてると判断しています。