定年延長が招く就職“再”氷河期の恐怖
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新卒一括採用が就職の入り口で、一旦採用すると永続雇用の義務が生じるから出口として定年が必要になるのが日本の雇用システムです。とはいえ、事業には繁閑があるので、労働力の調整を定年だけに頼るわけにはいきません。
だから仕事の繁閑は、短期的には恒常的時間外制度(平常時には月30時間程度残業することを前提に人員数と賃金を決め、忙しくなったら100時間~150時間残業し、暇なときは残業をゼロにする制度)で調整し、人数そのものを減らす必要が出てきたら、記事にある通り、採用を抑制して結婚退職を前提に短期間で回転している若い女性の退職を待つ仕組みになっていた。
規制の圧力が強まって恒常的時間外制度や女性の結婚退職が使えなくなれば、企業は正社員を減らし、雇用の調整弁として非正規雇用の増加を図る方向に動きます。そこに若い女性の実質的な定年延長(結婚退職の禁止)と高齢者の定年延長が加われば、正社員の一括採用が抑制されるのみならず、必要な員数さえも非正規で賄う動きが強まります。
その辺りの現象が分かり易いグラフで示されて、納得できる記事でした。年金制度の行き詰まりを雇用義務の延長で糊塗したい政府の意図は分かるけど、若い人たちのことも考えて、政策は総合的になされなければならないと改めて感じます (@_@。フムフム若手の採用を絞ることがしばらく後にどういう悪影響を及ぼすか日本企業の多くは体験済みだし、終身雇用維持には経団連も白旗を上げていて、雇用延長以外の選択肢もあるわけだから、ここまで短絡的な結果にはならないと思うけどな。