投資家から見たスタートアップのバリュエーションにおける留意点
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注目のコメント
投資に携わる当事者にとって、バリュエーションについて論じることは大変センシティブなテーマですし、主観的な見方にならざるを得ない側面もあります。そもそも「ポジショントーク」という造語の語源は金融の世界だそうですしね。正直、話しづらい。
ただ、投資家がバリュエーションについて判断する際、どういった点に着目するのか、より警戒するのかを理解することは、スタートアップ側にとっても意味があるのではないかと思い、まとめる次第です。
バリュエーションの妥当性を判断する際に留意すべき主な事項は以下の3点だと思います。
1.誰の評価に基づくバリュエーションなのか
2.事業の本質的な価値に紐づいたバリュエーションなのか
3.根拠のある妥当な事業計画に基づいたバリュエーションなのか
今朝の日経記事でもバリュエーションについて取り沙汰されていましたが、「高い/安い」といった議論の背景を理解する補助線となれば幸いです。
スタートアップ 投資家1人が決める企業価値
https://newspicks.com/news/4660824/非常にわかりやすくまとめられた記事。証券会社によるビューコンでの評価額とは、事業計画が数年後に確実に達成されていることを前提という事に加えて、バリュエーションのマルチプルは、当該発行体が目標とするIPO時期、所謂数年後も、マクロ環境、資本市場環境が同様と仮定した場合の前提である事も認識する事が重要です。足元のマクロ環境を勘案すると、今後ますます上記前提の認識が重要になってくる局面が多くなりそうです。
私自身を含め、資金調達をしている、あるいは将来資金調達をする可能性のある、全ての起業家にこの記事をお勧めします。
ひょっとすると、耳の痛い話もあるかもしれません。また、大切なポイントがたくさん詰め込まれているので、一度読んだだけでは理解し切れないかもしれません。
それでもなお、読むに値する良い記事だと思います。