【尾崎容子】家族に「役割」を与えて「魔法の言葉」をかけよう
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連載「シゴテツ -仕事の哲人-」、訪問診療医・尾崎容子氏の第4回です。「不安という感情は見通しのなさからくる」──。まさに新型コロナの不安もこれですね。
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高齢化社会日本。2025年には年間150万人以上が死亡し、ピークとなる2040年には168万人が死亡すると予測される。介護や看取りは他人事ではない。そして、自分自身もいつかは迎える「死」。
もう積極的治療は難しく余命を考えるようになった時、あなたはどこで最期の時間を過ごしたいだろうか。
訪問診療医の尾崎容子氏は、人生の終末期を自宅や施設で過ごす人を支え、多くの人を看取ってきた。最期までその人らしく過ごせるように寄り添い、支える家族や周囲の人に「看取り勉強会」を開く。
「知らないことで不安になる。身体の弱りや死について、きちんと知識を持つことで不安は減ります」と語る尾崎氏の看取りのあり方とは。(全7回)3月11日、いろいろな想いで読みました。
最後の一文が胸にずしんと響きました。
"そしてその役割をしてくれたら、魔法の言葉を言ってあげてください。
「ありがとう、助かったよ」と。
これは、旦那様や奥様や子どもにもぜひかけてあげたい魔法の言葉です。ありがとうだけでなく、「助かったよ」と。相手に、「人の役に立てた」という誇らしい気持ちをあげる言葉です。
介護を受けている側の人でも、人の役に立ちたいのです。"病院勤務医です。在宅で診られていた患者さんが急変したときなどに、その受け入れを担当する役割を持っています。
>病院にいたら「患者さん」でも、在宅では「お父さん」や「お母さん」でいられます。たとえ寝たきりでも…
日々の業務に忙殺されるなか、気をつけていないと忘れてしまう感覚です。。。
病院で行う検査結果から、「患者さん」にとっては正しい治療でも、こと人生の終盤においては、「お父さん」や「お母さん」にとっては正しい治療(選択)とならないことが多々あると思われます。
日頃から在宅医がそばに居て、「お父さん」「お母さん」の見通しについて話されているご家族は、人生の終盤の選択について迷いやブレがないように思います。
「知識は力。」
実感できる言葉です。