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【警鐘】若手マルクス研究者が「資本主義の限界」を語る

NewsPicks編集部
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  • 野村HD/ファンベースカンパニー

    地球の資源は有限であり、故に経済成長も有限。
    しかし「資本主義」は成長の限界をシステムに織り込めていない。
    故に「ポスト資本主義」では、公共財産(コモン)の有限性を鑑み、成長に制限をかける人を評価するシステムが必要。


    (抜粋)
    ・あらゆる人にとって必要なもの、生活を営むために保障されなければならない公共財産は、誰かが独占してはならず、それは市場になじまないもの。
    ・これらを人々が自分たちの問題として捉え、意思決定に参加しやすい単位をつくりそこが管理運営していくようなモデルが、ポスト資本主義の土台であるべき。


注目のコメント

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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    「資本主義の限界」なるものは19世紀から繰り返しいわれてきたものです。マルクスは、資本主義は初めから限界を内包しているのだといっていました。資本主義は、物をつくる生産力を飛躍的に増大させ、世界中の市場に物を行き渡らせる、しかし、同時に貧困は拡大され、消費が伸びなくなり、生産も伸びなくなる、そこで資本主義に代わる新たな生産様式が求められる、というものです。それが彼のいう社会主義的な生産様式であり、そのために労働者が権力を奪取する社会主義革命が起こるであろう、という予言をしました。
     実際には、資本主義の崩壊はいつまで待っても起こらず、貧困は縮小され、労働者はそこまで権力を奪取したいという気概を示しませんでした。そこで、しびれを切らして宗旨替えしたり、様々な新たな工夫で「資本主義の限界」が来たと主張しようとしてきたのがマルクス主義というものの歴史です。
     レーニンという人は、資本主義の発展にはほど遠かったロシアで、労働者と農民を手練手管で煽動して、彼のいう「社会主義革命」を成し遂げました。ただ、後にあれではダメだと考える人が増えて、毛沢東なりカストロもやはりダメだ、となりました。
     1970年代にグリーンピースとか緑の党を始めた人たちは、元々はそういう期待を繰り返してきた人たちが多かったです。環境主義というのは、その頃から「資本主義の限界」の新たな証拠として期待されてきました。「資本主義の限界」が来たので新たな生産様式が必要、というのも、マルクスがいった「社会主義的生産様式」の繰り返しで、コモンズといった言葉を使っていても、ほとんど同じものです。
     小手先のエコ、ロハスとかエコバッグが気候変動を押しとめるようなものではない、というのはもはや周知のことでしょう。そういう小さな資本主義商法ではダメなので、グーグルとかブルームバーグとかビル・ゲイツとかジェフ・ベゾスとかいった大きな資本主義運動が環境問題の乗り出してきた、というのが最近の出来事です。
     社会主義的生産様式が環境問題を解決するのかどうかについては、冷静に問われるべきでしょう。少なくとも、中央集権官僚主義のソ連は、西側よりもはるかにひどい環境汚染を引き起こしました。かといって地域協同組合(社会主義の一流派である「自主管理」)が地球規模の気候変動についてそれほど有効なのかというと、かなり疑問です。


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    東京大学経済学部教授 東京大学マーケットデザインセンター(UTMD)所長

    うーん。僕は環境問題の専門家というわけじゃあないのですが、これはどうかと思います。いわゆる標準的な「環境経済学」の知見をあまりに無視してませんか?このインタビューの方が「市場原理」というレッテル貼りで切り捨てている(ように私には見える)排出権取引とか環境税みたいなものは、まさに資本主義の論理(とこの方が見なしているらしい)インセンティブの理論を利用してなるべく効率的に(=人々の犠牲を少なくしつつ)環境目標を達成する方法で、この方が批判しているらしい標準的経済学から導かれる優れた方法だと思います。私はデータに詳しくありませんが、僕よりちゃんとこの問題を研究している方によると、実際に他の政策に比べて優れたパフォーマンスを示すと言う証拠があると聞いています。

    まあよく知られているように、環境問題の難しいのは「世界国家」みたいなものが存在しないので条約などの形で国家間で必ずしも拘束力のない約束せざるを得ず、それでいて各国は条約を破れば得しちゃうというようないわゆる「コモンズの悲劇」の典型的な例にいなっているところで(他にも難しい点はあるでしょうけど。)そこをどう解決すれば良いかについて決定的な解決策が現在の経済学研究で明らかになっているという気はしないですが。ただそれが「みんなでコモンズって思おうよ」みたいなものだとは個人的にはあまり思えません。さっきもちょっと書きましたけど、環境のようなコモンズはまさに所有者がいないせいでみんな大事にしないから大変だ、というのは超伝統的かつスタンダードな経済学の出発点と言ってもいいほどの問題意識ですよ。

    ていうか、「資本主義」っていう言葉の定義があいまいなのが問題かも。上記みたいな「適切にコモンズの問題などに対処して、レッセフェールだとビジネスや個人が起こしうるharmfulな効果を制御するようインセンティブ設計をした上で、ビジネスや個人の活力を生かそうとする」という経済制度のモデルが多かれ少なかれ今の主流の制度だと思うんですけど、この方が批判している「資本主義」は、もしかしてそうじゃなくてもっとずっと昔のレッセフェールのこと?


  • NewsPicks 金融ジャーナリスト

    気候変動問題が深刻化するなか、グリーン産業やSDGsの取り組みが盛り上がっています。
    しかし、「それでは不十分だ」と経済思想家の斎藤幸平氏は主張しています。
    なぜ不十分なのか、どういった仕組みなら解決できるのかを語ってもらいました。

    格差問題についても解決が見えず、既存のリベラル政治家への失望が広がっています。それが、米サンダースや英コービンといった左派ポピュリズムの政治家の台頭につながったという取材中の話もとても面白かったです。


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