COVIDと対峙するために日本社会が変わるべきこと
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注目のコメント
私も医者なので、感染症科医でなくても当然のように岩田健太郎先生(通称イワケン)を知ってますし、教科書も何冊か買って読んでます。それくらい有名な先生です。
山田先生もコメントされていますが、ウイルスは環境表面にしばらく感染性を持ったまま維持されることがあります。
ウイルスの種類や着いた表面の性状でその時間は変わるとされています。COVID19は無機物表面で概ね8時間程度と報告されていたかと思います。
手洗いはとても重要なのですが、どこかに触れる度、また自分の首より上に触れる前に常々手を洗うのは困難で、現実的に可能なのはアルコール消毒ということになります。ですので、体液汚染や見た目の汚れがなければ医療機関ではアルコール消毒が頻回にされます。(細菌の減少させる効果の違いもその理由)
手洗い・手指消毒、咳エチケット、有症状時にマスクをすることや自宅療養すること、および、人混みに出かけないというのは一般的な対処法です、
無症状時のマスク着用に関しては否定的もしくはかなり限局的な効果のみというのは先日からコメントしているとおりです。
1つ1つは小さな効果でも組み合わせでやるとある程度の効果があるというのは医学分野でもよく行われる手法で、適度な運動・バランスのとれた栄養・十分な睡眠・禁煙は長期的な疾病リスクも下げますので、ぜひお勧めしたいバンドル(一連の行為)です。岩田先生はニューヨーク時代の大先輩でもありますが、感染症界では日本人医師なら誰もが知る大御所のお一人です。
私からも、記載内容に加えて、いくつか個人レベルでの学びを共有させていただきたいと思います。
COVID-19の個人レベルの予防法は、手洗いしかないのか、とヤキモキされている方も多いかもしれません。そんな時、風邪の研究データを学んでみるのも良いかもしれません。
あくまで風邪の研究であることに注意しながら、ご参考にしてください。新型コロナウィルスだけでなく、インフルエンザ、風邪も流行していますので、いずれにせよ役に立つはずです。
例えば、風邪のウィルスは最大で2時間ほどドアノブなどの生活環境で生存できることが分かっています。そう考えると、こういった箇所をアルコール消毒することは有効かもしれません。ただし、良質な研究でその有効性が示されているわけではないことには注意が必要です。しかしそれ以前に、そのような箇所を触った後にこまめに手指消毒をする重要性はわかると思います。
一方、ハンカチの上では、風邪のウィルスは生存できなかったとする研究もあり、興味深いところです。
また、過去の風邪の研究からは、精神的ストレス、睡眠不足、運動習慣の欠如、低栄養状態、慢性疾患、喫煙などが風邪のかかりやすさや重症化と関連していることが報告されています。
慢性疾患の有無など変えられないところもありますが、例えば喫煙、睡眠不足などといった生活習慣は、今からでも変えられるところであり、もしかすると感染予防に役立つかもしれません。
例えば、「喫煙なんて関係なさそう」と思われていた方にとっては、これは盲点だったかもしれません。喫煙が感染リスクにつながるメカニズムとして、空気の通り道や肺局所の免疫機構を劣化させることが考えられます。これを機に禁煙をされたら、一石二鳥以上かもしれません。
運動習慣、栄養、十分な睡眠、ストレスマネージメント、禁煙。
生活習慣病と関連するようなことが、風邪のような感染症のリスクとも関連しているというのは、興味深いものです。新型コロナウイルスについて、大事なブログ。
咳や鼻水でしんどかったら、家で休む(&リモートで仕事をする)ことがとても重要なことがよく分かります。
「最悪のケースを想定せよ」とよく言いますが、ブログ中の論文(プレプリント)は、そのよい例です。シンプルなモデルですが、感染者が発症してから受診するまでの<時間>が、ウイルスの広がりを決める重要な要素であることが分かります。