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チューリンゲン州での「事件」が現CDU党首でメルケル首相の最有力後継者であるクランプカレンバウアー氏にとどめを刺した格好です。元より保守色の強かったCDUはメルケル首相の機敏な(悪く言えば日和見的な)政治姿勢で左派SPDを切り崩してきましたが、近年の例に漏れず、ドイツでも左右両極からの挟撃で伝統政党が苦しむという構図に相成っています。

先進国最長の任期を誇るメルケル辞任まであと1年半強ですが、ここにきて候補者選びが白紙に戻りました。また、チューリンゲン州の騒動が示すように、今後はAfDの力を借りて政治が動くシーンというのが断続的に見られるのかもしれません。
クランプカレンバウアー氏は、党首を辞任するわけではなく、キリスト教民主同盟の党首兼国防相にはとどまります。首相はメルケル首相のままです。この体制は、2021年の総選挙まで続きます。(ただし、連立を組んでいる社会民主党が政権から離脱すれば、総選挙が早まる可能性が高いです)
 クランプカレンバウアー氏は、次の総選挙を首相候補として戦うはずでした。首相候補となることを自ら辞退したのは、(とても戦えない)と考えたからでしょう。彼女を後継に推したメルケル首相にしても、2021年まで首相の座を手放すつもりはないので、首相としての実績はないまま、総選挙に臨まなければいけないところでした。
 今後、キリスト教民主同盟は、どのような構えで総選挙に臨むのか、それに総選挙の結果自体はどうなるか、がこれから1年半の問題です。戦後を通して二大政党であったキリスト教民主・社会同盟も社会民主党も、いずれも内部の混迷が広がるばかりで、支持を失っています。最も支持を伸ばしているのは、緑の党、次いでドイツのための選択(AfD)です。二大政党の失墜は、これらの比較的新しい二つの政党に道を開く、というのが基本的な作用です。

「メルケル氏後継選び、「強い遠心力」が翻弄 極右で混乱」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55497040R10C20A2FF8000/