【調査】消えゆく「ハレ」の舞台。百貨店の衰退が止まらない
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私事ですが、腕時計は逆輸入のSEIKOプロスペックスを着けています。先日、金属ベルトを繋ぐピンが折れブレスが外れてしまい某大手家電量販店の時計売り場へ。「他のピンも劣化しているので、五本くらい交換したほうが良いですね。作業代込みで1本2,000円なので1万円。それくらいかかるのであればいっそベルトごと交換した方が安上がりですよ。」と接客される。当然同じSEIKOのベルトなどあるはずもなくそれはちょっとなあと、一旦検討する為その店を離れました。
そしてその足で新宿伊勢丹の時計売り場へ。修理コーナーを訪問すると「順番にご案内しますので、中で修理技師に相談してみてください」とのこと。順番が来て状況を説明すると「ブレスも含めて時計ですからね。ピンは大替品になりますがお繋ぎしますよ」と仰っていただき見事に復活。しかも「ピンがSEIKOのものではないので完璧な修理ではありません。ですのでお代は結構です」と。なんと言う神対応!しかもこれ修理技師さん独自の判断です。なんという現場ファースト。感動でもう一気に伊勢丹ファンですよ。
こういうのが百貨店の強みではないでしょうか。経営陣はその辺りを見失っているのではないですかね。地方都市に出張した時に、その土地の百貨店を訪れるのが好きです。地域の人々が家族でハレの日に訪れてきた場所だなと思うと、なんとなく温かい気持ちになります。しかし、実際のところは、平日の昼間などはほとんどお客さんがいません。寂しい限りです。
主要テナントだったアパレルも、百貨店頼みの体制から脱却しようとしています。地域における消費の中心地としての役割を終えつつある百貨店。生き残るには、これからどのような存在になっていくべきなのか。まだ答えは見えてきません。百貨店は大好きです。
百貨店には明らかなランクがあります。
置いてある商品はもちろんですが、挨拶にもあります。
私は良い百貨店には行きますが、そうでないところには行きません。
バッグなどのブランド専門店はあまり差がなくなりつつありますが、それ以外のもの、例えば食品には大きな差があります。
魚介類だけで言えば、東京では、日本橋高島屋が最も良い物が置いてあり、次いで、日本橋三越、新宿伊勢丹となっていると思います。実際に、出店している魚屋さんもこれらのお店により良い魚を集めていると言います。
例えば、大間のマグロ、氷見のブリ、呼子のイカなどの高級な魚介類が置いてあります。
また、物産展などは百貨店の実力、バイヤーの手腕がよく現れ、出店するお店のランクを見れば、よくこのお店が百貨店の物産展に来たなというところも多々あります。
また、挨拶についても違います。
日本橋高島屋や日本橋三越は顧客が近くにいれば、必ず「いらっしゃいませ」や「いらっしゃいませ、ようこそ」と言います。
しかし、伊勢丹新宿や新宿高島屋は「いらっしゃいませ」すらあまり言いません。
何もしていないのですから、言うことで感じの良さが演出できるにも関わらず、しないのです。
このように、スーパーなどと明らかな違いを産めなければ、百貨店が百貨店たる所以はなく、もはや存続すら難しいと思います。