V字回復ファンケルがキリンに"身売り"の背景
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注目のコメント
身売りは元々その名の通り人身売買を指す言葉だったと考えられています。
ただ日本は古代を除いて基本的に奴隷制のような直接的な人身売買の習慣がなく、やがて前金をもらい、一定期間必ず勤めなければいけない年季奉公を指す言葉になりました。
この前金をもらって年季奉公に出すという労働形態は、中世から近世にかけての丁稚奉公などにもみられましたが、圧倒的に多かったのが遊女、今風に言えば売春婦でした。
まさに身を売るという言葉がイメージ的にもピッタリで、長く女性差別や売春に対する職業的な卑下の意味も含まれて使われてきたのです。
そのことの是非はともかくとして、現代において、どう間違ってもファンケルのような優良企業の事業承継に対して、このような侮蔑的な差別用語は使われる言葉ではないはずです。
いつものことですが、メディアの品のなさや差別意識には本当に嫌気がさします。カリスマ創業者会長の言葉、素晴らしいことがたくさん書かれています。
一般論
・カリスマ創業者ならではの強い組織は、お客様と社員をよく理解した創業者に全員が従うトップダウン型組織です。現場叩き上げの頭領型次期社長が現れることもありますが、指示を仰ぐイエスマンが多くなりがちでもあります
後継者育成の失敗
・1992年の社内報に載せられた「期待する後継者像」5要件を見ると、「さあどうしたものか」という思いが幹部の頭をよぎったのではと思います
・この5要件の定義の仕方、何よりも1つ目を明確に定義しなかったことが、次期社長要件として落第ではないでしょうか
持株のキリンへの譲渡
・会社の将来について、池森会長は最後までカリスマ創業者らしさを発揮しました。何が会社にとってベストかについて、自ら結論を出し、敢行しました
・ファンケルは池森会長の究極の覚悟と実行力の下に生まれて育ち、紆余曲折あれど今に至る会社ですから、池森会長としては「自分より長生きする子」を次の親に託す最善の選択をとったのではと思います
余談ですが、2000年代に無添加のスキンケア商品・化粧品市場が拡大し、個人的にも生協系、資生堂dプログラム、FANCL、Body Shop、ORBISなど色々試していきました。実はFANCLについては、(会長不在時と重なりますが)営業方法の変質を感じ離れていった一人でもあります。記事を読んで、またお店に行ってみようかなと思いました。ただの営業妨害
追記
日経もよく『身売り』って言葉を使いますよね。そのくせ翌日には『事業承継は日本経済の喫緊の課題』という記事を掲載したりしている。
彼らは日本語を理解しているのかな?
(怒りがおさまらないので)更に追記
何十年にも渡り、それこそ寝食を忘れて事業に向き合ってこられた中小企業のオーナーさんが、どんな気持ちでご自身の会社を第三者へお任せするのか、、、、
それをこの記事を書いた記者に小一時間ほど説教してやりたい