観光地でも住民を最優先に 観光立国オランダはオーバーツーリズムのタブーを破壊するか
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世界経済の成長傾向、LCCによる飛行機網の充実と低価格化、ビザ緩和などにより世界的に海外旅行者総数は日本だけではなく右肩上がりに伸びています。その中で課題が浮き彫りになってきているのがオーバーツーリズムです。
バルセロナでは、年間で住民人口の5倍以上の観光客が押し寄せるなかで住民による反観光デモまで起こることになり、アムステルダムをはじめオランダも同様のことが起こり始めていることがわかります。
アムステルダムがかかげた「住民最優先」は日本国内も以前から掲げています。「持続可能な観光推進本部」を観光庁が一昨年に設置して、注力している施策です。住民の理解なくして、観光なし。持続可能な観光施策を展開しつづけるためにも、日本もお手本になる展開をしていくべきですね。
「持続可能な観光先進国に向けて」の公表
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_000281.html日本の観光庁も「観光立国の実現」のために「住んでよし、訪れてよしの国づくり」に取り組むと宣言しています。何のために観光政策、施策を推進するのかを考えれば、住民にとっての「住んでよし」が最優先されることが基本であり最も重要ではないでしょうか。
今は、新型肺炎によりどこの観光地も空いていますが、日本にとってもオーバーツーリズムに既に直面しています。
その一番の、問題が現れているのは、京都です。
京都は地下鉄が発展しないため、市中心での交通はバスに依存しています。
そのバスが京都駅や四条通りのようなターミナルで、キャパシティを超え、地元住民も含めて乗れないことが多くなりました。
かと言って、地下鉄を発展させることもできず、更に、レンタサイクルを多くすれば、それもオーバーツーリズムに発展します。
この八方塞がりの中、
収益を稼ぎたい観光業の方たちと地元住民の対立も深まりそうです。