新型肺炎ウイルス検査態勢強化へ 首相「民間も可能に」
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「簡易検査キット」がどのぐらいの期間にどのぐらいの精度で作れるのかは定かではないですが、検査キットが広がり、その限界を十分理解されない形で広く医師が使用すれば、かえって悪影響が生じることも懸念されます。
もちろん、必要な検査が各地域に充足されることは重要というのが前提の上です。
しかし、診断にはあくまで臨床情報や診察所見、暴露の情報を合わせた総合判断が重要であり、それに応じた追跡調査や隔離といった対応が重要なのであって、検査の結果というのはその一部でしかなく、検査への過信は危険です。どんなに優れていても検査精度に100%というのはありえないからです。
中国国内に現地入りしている欧米の医師たちからは、本当は発症していないと考えられる方が検査で陽性となったがために不適切に感染者とともに隔離されたり、強く新型肺炎が疑われるにもかかわらず検査の陰性により隔離解除になったりと、いわゆる検査の「偽陽性」「偽陰性」が起こり続けているものの、数が多すぎて止められない様子も伝えられています。
日本国内で同様のことが起こらぬよう、それを阻止するのは我々医師の仕事ですが、「とりあえず検査を」というような検査を過信した姿勢は危険である、検査の有無や結果によらない判断も重要になる、ということは皆様に知っておいていただく必要があると思います。『簡易検査キット』の精度にもよるし、検査は100%正確ではないし、
検査が全てではないし、
簡単に検査できる、となると必要以上に検査希望で受診する方が増えるリスクもあり、
この方針が間違った方向へいきませんように。この季節は紛らわしい疾病が多く、下手に検査を拡大したら偽陽性で余計な混乱を引き起こす恐れがある。検査対象の整理が重要なのだが、果たして感染症の専門家が検討してくれるのだろうか?