日本人は「失われた30年」の本質をわかってない
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今からすでに勝者が決まりつつある分野で勝負しても劣化版のGAFAができるだけでしょう。もう一度ゼロベースで世界一を取れる分野に限られた資源を集中する弱者の戦略をとるのが良いと思います。
少子化人口減少を逆手に取る機械化・AI化、クラウド・遠隔化による高度なシェアリングによる既存産業やサービスの低コスト化などはどの分野でも実現可能だと思います。我々がここまで築き上げてきたストックは車と一緒で95%近く稼働していないものはたくさんあります。稼働率を上げて既存の価格を1/10にできれば十分生き返ります。
次の世界で実際に現場で働く最高のロボットを組織的に協調させて結果を出すような仕組みは職人気質な日本に有利な分野だと思います。米中が思考の性質として苦手でかつ絶対に必要とする分野に勢力を築く必要があります。
あと人口が減る中で一人当たりの土地や資源の割当は増えますから、海洋資源開発や宇宙資源開発などに将来を見据えて投資してゆく手もあると思います。
幸いまだこの国には戦力は残っていますので、適切な戦略を立てることができれば今よりもましな状況は作れるのではないかと感じています。
注目のコメント
全ての論点に同意するわけではないですが、このまま行くと「失われた60年」とかがリアルに見えそうな危機感はあります。
特に下の箇所は、https://www.amazon.co.jp/dp/4065175925/ でも書いたところとほぼ同じです。大事なのは技術の優位性だけではなく、稼ぐビジネスにつなげるところも同等に重要です。特に国内のマーケットは人口減少で縮小するので外貨を稼ぐビジネス。GAFA+Mの時価総額合計(約500兆円)は既に韓国を越え、日本のGDP(約540兆円)を追い越すのはもう見えてきています。
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デジタル革命、 IT革命といった「イノベーション」の世界の趨勢に日本企業がどんどん遅れ始めていることだ。
この背景には、企業さえも構造改革に対して消極的であり、積極的な研究開発に打って出ることができなかったという現実がある。欧米のような「リスクマネー」の概念が決定的に不足している。リスクを取って、新しい分野の技術革新に資金を提供する企業や投資家が圧倒的に少ない。
日本はある分野では、極めて高度な技術を持っているのだが、マーケティング力が弱く、それを市場で活かしきれない。過去、日本企業はVHSやDVD、スマホの開発といった技術革新では世界のトップを走ってきた。
しかし、実際のビジネスとなると負けてしまう。技術で優っても、ビジネス化できなければただの下請け産業になってしまう。もっとわかりやすく言えば、日本特有の世界を作り上げて、そこから脱却できない「ガラパゴス化」という欠点に悩まされてきた。
日本特有の技術に固執するあまり、使う側のポジションに立てないと言ってもいい。日本が製造業に固執しながら、最先端の技術開発に終始している間に、世界は「GAFA」(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)に支配されていた。あまりにも残念な結果といえる。
この30年、日本企業はさまざまなガラパゴスを作ってきた。株価については、荘司さんが書かれている通り、当時の株価が異常値(PER80倍)だっただけで、企業収益からすれば今が妥当な線(PER15倍)なのでしょうね。
一方で、我々生活者にとって「失われた」と感じるのは実質賃金が全く上がっていないことでしょう。1990年を100とした場合の2016年の実質賃金は下記のようになっている。
スウェーデン…138
オーストラリア…132
フランス…126
イギリス…125
デンマーク…123
ドイツ…116
アメリカ…115
日本…90
非正規雇用が増加して平均値を引き下げているのも要因だと思うが、企業収益は過去最高レベルでも、これでは豊かさを実感などできませんよね。